監督は楽しそうに撮影してくれる
――白石和彌監督、沖田修一監督は、全く違うタイプの作品を作られています。二人の演出で違いを感じることはありましたか?
見ていただけたら分かりますが、色は全く違います。でも、お二人に共通しているのが、ものすごく楽しそうに撮影をしてくれるところ。監督が見ているモニター側から笑い声が漏れちゃってNGとかあるんです(笑)。
僕らは、結構真剣にやり取りしているシーンでも笑っていたり(笑)。あんなに楽しそうに撮ってくれるなら、僕らももっと答えたい!と、お二人の人柄で、決して明るくはない題材も毎日楽しく撮影できました。(作品は)まるで違う世界観になっています。
――現場の雰囲気はいかがでしたか?
すごく良い雰囲気でした。白石監督、沖田監督、是安(祐)監督が引っ張ってくれているので、現場は嫌な空気にもならず、殺伐とした時間は一回もなかったです。
どうしても撮影の都合上、まとめて撮ったりすることもあります。車のシーンをごっそり撮りましたが、正直僕はつらかったです。朝から晩まで影のある話をずっと聞き続けるんです(笑)。
でも、それも笑い話にして、皆で盛り上げてくれました。だからすごく楽しかったですし、まだまだできるなという気持ちで昨日撮影を終えてきました。(取材日の前日にクランクアップ)
――咲田を演じる上で、一番意識したところはどこでしょうか?
咲田以外はみんな(キャラクターが)濃い。だから、咲田は振り回されちゃうし、「嫌だ」って言うべき時に言えないからこういうことになっちゃうんです。そういった意味では、僕は現場にいるだけでいいというか…濃い人しかいないので。