<いだてん>エキストラは約200人!中村勘九郎&生田斗真のストックホルム出陣シーンの舞台裏
炎天下の撮影で熱気あふれるシーンに
――第8回では、いよいよ四三と弥彦がストックホルムへの旅立ちが描かれます。2人が出発する新橋駅でのシーンは、昨年の7月にロケで撮影されていましたよね。あのロケを取材させていただいたときは、猛暑だったことが記憶に残っています。
あのシーンにはエキストラの方々も200人くらいいたのかな。出演者の皆さんはフロックコートっていう本当に重くて暑いん服装だったので、水分の補給をしながら、少しでも時間があったら日陰に入ったりして撮影してました。
でも、このドラマの要素として“熱気”は重要なものだと思うんです。だから、その暑さも相まって、現場の熱気にほだされた…というか背中を押されたような撮影だった気がしています。
――最後に、見どころをお願いします。
ついにストックホルムへ日本人選手が出発する“旅立ちの回”です。四三にとっては、上京だってびっくりだったのに、そこからストックホルムに行くので「何が待ち受けてるんだろう」と、思いっきり高ぶらせて出発します。
四三も弥彦も、自分たちの問題を解決して旅立つんですけど、はっきり言って、感動します。そんな回になっていると思います。
このドラマでは、全体を通して「人に送られる」という風景が何回もでてくるんです。今回、四三は壮行会を開いてもらって送り出されるんですけど、このシーンが最初のそういう場面になっています。
これが、戦争のころには違う風景になったり、先の回への伏線にもなっているので、そういうところも“歴史ドラマ”として楽しんでいただけたらと思います。
それと、新橋駅での“別れ”のシーンでは、生田斗真さんの演技が圧巻です。相当良いシーンが展開します。そして、感動だけではなく、驚くことが3つも4つもあります。
第8回のサブタイトルの「敵は幾万」。この言葉の見え方が変わってくるのかというのが、今回の非常に大きいテーマです。
群衆に“飲まれるのか”、“背中を押されるのか”ということを、1人1人の役者さんが全員違うリアクションで表現していると思うので、そこも楽しんでもらえたらと思います。
第8回のあらすじは?
2月24日(日)放送の第8回「敵は幾万」では、いよいよ四三らがストックホルムへ出発。
大金を携えて上京してきた実次は、春野スヤ(綾瀬はるか)の働きかけで資金を得られたと四三に語る。スヤと無邪気に野山を駆けていた自分が、オリンピックのために海を渡る不思議さを感じつつ、四三は実次に一生懸命戦うことを誓う。
そして、東京高等師範学校で四三の壮行会が開かれるころ、スヤは熊本で嫁入りをする。
オリンピックに出陣するため、新橋駅を出発する四三と弥彦は、見送る大勢の人々の「敵は幾万」の歌に包まれる。まさに汽車が動こうとした時、弥彦の名を叫ぶ声がする。