板野友美、2300年前に秦から日本へやって来た“徐福”を探す旅へ
映画「徐福~永遠の命を探して~」ストーリー
東京の大学に通う福住翔子。卒業後は商社に就職が決まっていた。だが、この就職も病気の祖父の治療費をまかなう母を助けるためだった。実際、翔子は自分のやりたいことがあった。
ある日、大学の食堂で友人の中国人留学生・林嬌と会話をしているところに、母から電話。病院に駆け付ける翔子。
だが、それは入院中の祖父が翔子の誕生日にケーキを用意したサプライズだった。涙と笑いに包まれる翔子。優しい笑顔を作っている祖父。だが、体力も気力もだいぶ落ちている。
病室を出て、病院の庭を通り過ぎ、ふと視界に入ったベンチに置いてあった、ヘッドホンから漏れ聞こえる音に足を止めた。好奇心からヘッドホンに耳を当てる翔子。そこに聞こえてきたのは音楽ではなく、ある青年が片言で喋る日本語だった。
「キョウハトテモイイコトガアッタ。ボクガニュウインシタトキナニモナカッタカダンニ、ハナガサイテイタ。ハナモ、イツカハツチニカエル。ボクハモットベンキョウモシタイ、アソビモシタイ、ボクガチチニカエルマデアト352ニチ」。
聞いてはいけないものを聞いてしまった翔子。そして、目の前には小さな女の子に花を渡す声の持ち主、車いすに乗った呉明がいた。ふとしたことで車いすから落ちそうになった明を助けたことで、翔子と明は仲良くなった。
明は中国からの留学生で、日本の大学に通っている。偶然、翔子とは同じ大学だった。数週間後、祖父の英昭の様態が急変。
祖父は翔子に、遺言のように語り掛けた。「実は、われわれの祖先は今から2300年前に日本に上陸し、農耕や新しい文化をもたらした徐福の集団なのだ」。
徐福と言われても翔子はピンとこなかったが、祖父は話を続ける。
「徐福は秦始皇帝の命により、不老不死の仙薬を求めて日本に来た。私は徐福の子孫であることに誇りを持っている。本当は徐福の足跡をたどる旅をしたかった。先祖、徐福の一行が日本で何をしたのか、そして不老不死とは何だったのか?を、翔子、できれば私の代わりに探してほしい」。
翔子は、亡き祖父の意思を継いで、友人の林嬌、槇原李、高宮玄、そして、呉明と一緒に徐福探しの旅に出る。
翔子は旅の途中、不思議な体験をする。夢か、現実か、翔子たち一行と2300年前の徐福たち一行がオーバーラップしてストーリーは進行していく。
旅の間に、急速に深まっていく翔子と明の愛。そして、彼らは徐福が探した不老不死の答えにたどり着けるのか。