「サヨナラまでの30分」北村匠海&内澤崇仁(androp)対談インタビュー「匠海くんの歌を聴いて鳥肌が立ちました」
匠海くんの歌を聴いて鳥肌が立ちました(内澤)
――予告編で流れているリード曲の「瞬間(sayonara ver.)」」は、北村さんと新田さんが交互に歌っているのが印象的でした。この曲のレコーディングはいかがでしたか?
北村:基本的に僕は真剣佑の歌を聴いて、その特徴を取り入れながらという感じでしたね。
内澤:匠海くんは本当に難しかったと思います。難しい歌を歌い上げるだけでも大変だなって思っていたんですけど、さらに複雑な設定のお芝居もしなくちゃいけなくて。劇中に1曲、同じ曲なんだけど役が違うっていう歌があるんですよ。2人が歌うっていうか、歌っているのは匠海くんだけなんですけど……何て言えばいいんだろう(笑)。
北村:同じ曲だけど、日によって颯太として歌ったり、アキとして歌ったりするんですよね。
内澤:それです(笑)。見た目は匠海くんなのに、颯太バージョンとアキバージョンとでは、声色とか発音が全然違うんです。それを自然にやっているのがすごすぎて、レコーディング中に鳥肌が立ちました。
北村:あれは完全にお芝居でしたね。僕、普段演じるときも割とキー設定をするんです。この役はこのキーでとか。
内澤:そうなんだ!
北村:キー設定とかしゃべるテンポとか、結構考える方なんです。
内澤:あ、でも、レコーディングのときもドラマと映画でテンポや演じ方を変えてるって言ってたよね。ちょっとそれ、どういうこと?って(笑)。そしたら、映画は大きいスクリーンで観るから、所作とか細かい部分まで伝わる。だからそれを考えて演技をすると言っていて。逆にドラマは大きい画面で観られることは少ないし、展開やカット割も速かったりするから、それに合わせた演技を考えてるんだって。
北村:テレビってチャンネルを変えられたりするじゃないですか。だから、画面に映ったときに、それが何のシーンで、何を話しているのかが分かりやすいように演じるようにしたりしています。
――演技で言うところの映画とテレビの違いと同じようなことって、ミュージシャンにもあったりするんですか?
内澤:それが、あるんですよ。ライブハウスとホールやアリーナの違いとか。ライブハウスだと狭いから細かい部分も伝わりやすいし、テンポの速いものが良かったりします。でも、ホールとかアリーナだと広いので、細かい動きは見えないし、細かいビートも伝わりにくかったり。言葉が伝わらないこともありますし。なので、匠海くんの話を聞いて、芝居と音楽ってすごい似てるなと思ったんですよね。
――お二人は音楽という共通点もありますし、話が尽きなそうですね。ちなみに、プライベートで連絡を取り合ったりすることもあるんですか?
北村:いや……。ご飯とかもまだ行ってないですよね。
内澤:僕はいつでも行きたいですけどね(笑)。
北村:ラーメン食べに行きたいですね。
内澤:いいね。今日は2人でお弁当だったから、今度行きましょう。
取材・文=片貝久美子
サヨナラまでの30分 アスミック・エース
監督=萩原健太郎/出演=新田真剣佑、北村匠海ほか