「サヨナラまでの30分」北村匠海&内澤崇仁(androp)対談インタビュー「匠海くんの歌を聴いて鳥肌が立ちました」
内澤さんが作った曲が芝居の手助けになりました(北村)
――今回の映画「サヨナラまでの30分」(2020年1月24日公開)は、北村さんが新田真剣佑さんとW主演を務める作品です。そこで内澤さんは音楽プロデューサーとして参加されているんですよね。
北村:そうなんです。しかも、ストーリーはバンドを軸にしたもので、ちゃんとレコーディングも行ったんです。これまでは、さっき内澤さんもおっしゃったように間接的に関わり合っていたのが、今回は一緒に作品を作っている感覚を強く感じることができました。
――楽曲制作はいかがでしたか?
内澤:もともと匠海くんの歌声や、お芝居のテイストを知っていたので、イメージしやすかったですね。それに僕、昨年の年末から今年にかけて、ずっと匠海くんの映像を観ていたんですよ。
北村:年末から?
内澤:実は、映画「君は月夜に光り輝く」(’19年3月15日公開)の音楽も僕がやっていて……。
北村:マジですか!? え、全然知らなかったんですけど!
内澤:そのときは、歌川幸人っていう、内澤崇仁のアナグラムの名前でやってます。
北村:なるほど〜! え、でも、本当に誰も何も言ってくれなかった(笑)。
内澤:実はそうだったんです(笑)。だから、“キミツキ”でめちゃくちゃ匠海くんの映像を観て、その後またすぐに今回の映画に取り掛かって。
北村:ずっと僕じゃないですか(笑)。
内澤:そうそう。ずっと“匠海LOVE”でやってました(笑)。
北村:そうだったんですね……衝撃でした(笑)。でも、“キミツキ”もそうですけど、過去の2作も自分にとってターニングポイントになったと思う作品なんです。そこで毎回内澤さんやandropさんが主題歌を担当してくださって、さらに今回もっていうのはすごくうれしいです。
――内澤さんはこれまでもいろいろなアーティストの方に楽曲を提供されていますが、男性アーティストに曲を書くのは初めてなんですよね。
内澤:そうなんです。
北村:そうなんですか!? 僕、Aimerさんとか大好きで、「カタオモイ」はDISH//のみんなでよく歌ってました。
内澤:そのDISH//を見てみたい(笑)。ただ、今回匠海くんの歌はイメージできたけど、新田くんの歌声は探してもなかなかなくて……。でも、よく一緒にカラオケ行くんでしょ?
北村:僕の5本の指に入るカラオケ仲間です(笑)。しかも、めちゃくちゃ上手い。彼はよくアリシア・キーズとかジャスティン・ビーバーを歌ってますね。
内澤:洋楽映えする歌い方だよね。甘い声だし。今回のレコーディングでもすごく表現力豊かに歌ってくれました。
――女性に書くのと男性に書くのとでは、何か違いがあるんですか?
内澤:歌詞とかはちょっと違いますね。特に今回は、新田くんにしか歌えない歌を作ろうと思って。だから、新田くんというか、彼が演じるアキに言ってもらいたい言葉を死ぬほど考えました。それで、何かちょっと、謝らせたいなと思ったんですよね。
――謝らせたいというのは……?
内澤:何て言うか、謝ってもらいたくないですか? イケメンに(笑)。ごめん……みたいなことを言ってほしいなと思って。
北村:歌詞に<ごめん>が出てくるんですよね。レコーディングのときに聴いた真剣佑のあの<ごめん>、めっちゃ良かったです。
内澤:今回の作品は、匠海くんも新田くんもすごく良かったです。何より2人とも役柄に合う歌声を持っていて。新田くん演じるポジティブ思考のアキと、匠海くんの人付き合いが苦手な颯太っていう、真逆な感じもピッタリだなって思いました。
――北村さんは内澤さんが作ったり、アレンジされた曲を聴いてどう感じましたか?
北村:歌のレコーディングは撮影に入る前に行われたんですけど、その時点でだいぶ芝居の手助けをしていただいたというか。僕の役は颯太でありながら、体の中にアキを宿すシーンもあって、台本で読むだけだと結構複雑なんです。でも、内澤さんがすごくライブ感のあるアレンジをしてくださったので。情景が浮かびやすくて、歌入れもスムーズにできました。
サヨナラまでの30分 アスミック・エース
監督=萩原健太郎/出演=新田真剣佑、北村匠海ほか