内藤剛志の新たな刑事シリーズ「全身刑事」始動! 「なぜ?」の連発で真相に迫る
内藤剛志コメント
――新シリーズのオファーを受けたときの心境は?
刑事役をさまざま演じてきたからこそ新しいことをやりたいという思いもあり、まずはチャンスを与えてくださったことがうれしかったですね。自分自身、ゼロからチャレンジした感があって、今までにないものができたという手応えを感じています。
――脚本を読んだときの感想は?
ミステリーなので“事件の謎解き”がメインなのですが、せりふ量も多く、会話劇みたいなところがあって、せりふのひと言ひと言に仕掛けや伏線が張られているため、言い間違えたり、飛ばしたりできない脚本だなと思いました。演劇的な要素も感じられる作品で、特に取調室は舞台のよう…。僕もこんな取り調べは、初めてやりました(笑)。僕は“真実はひとつじゃない”というのがこの作品のテーマだと思っているのですが、決して難解なドラマではなく、泣ける場面もある、血の通ったヒューマンミステリー。ぜひ皆さんで楽しくご覧いただければと思います。
――主人公・名瀬裕太郎のキャラクターについてはどんな思いを?
名瀬は、「なぜ?」を連発する男。実は、従来の刑事モノでは、刑事は自らの推測で話を進めていくんですよね。たとえば“お前はあの日公園にいただろう”“だからお前が殺したんだろう”とか…。それはドラマを進めるためにある意味、仕方がないことなのですが、本作ではそれをやめました。
推測でモノを言わず、“なぜそうなるのか?”“なぜそう思うのか?”…虚心坦懐に聞く刑事がいたらどうなるのか、そこが本作で一番のチャレンジ。演技には“正解”がなく、新作だからこそ手探りで、日々悩みながら撮影に臨みました。
――本作でがっつりバディを組んだのが、海東隼人役・笠松将さん。笠松さんと共演した感想は?
もともと笠松くんのことは知っていましたが、昨年「科捜研の女」で共演したとき、彼の芝居がすごく面白かったんです。いったいどんな人物なのか興味が湧いて、ついつい合間に自分から話しかけちゃいました(笑)。だからこそ今回のキャスティングを聞いて思ったのは、“やっぱりスゴイ俳優さんは頭角を現してくるんだな”ということ。笠松くんは役に対して真っすぐで芝居に対する角度みたいなものがすごくいい! 役をどう演じるか、自分の中にきちんとデザインを持っているんです。前日に「このシーンはこうやりたいんですけど…」と提案してくれることもあって、前向きで熱い男。僕も20代のころはあんな感じだったので、彼と僕は俳優としての在り方が似ているなと思いました。
――紋田伊代役・中山忍さんと本作で共演した感想は?
中山忍さんとは共演経験が多々あり、逮捕したことも疑ったこともほれられたこともありました。もちろん役柄ですが…(笑)。ミステリードラマには欠かせない、技術と安心感のある女優さんですが、今回は共演者というより、“共闘者”! 毎日一緒に撮影に立ち向かってくれて、とても頼りにさせていただきました。
――署長・羽倉樫弥役の古田新太さんと本作で共演した感想は?
大好きな俳優さんのひとりで今回3度目の共演ですが、とにかく芝居がうまい! いろいろな“手”を持っていて、ぶっ飛んだシチュエーションとリアルとのすき間を芝居で埋める力がある。まさに“巧者”ですね。この作品の色合いも、古田さんが存在するか否かで、まるで違う気がします。でもいつもくだらない話ばかりしていて、なぜかこれまで一度も彼と芝居について話し合ったことがないんです(笑)。
――インパクト大でSNSでも話題に。「全身刑事」というタイトルについてはどんな感想を?
このタイトル、僕自身とても気に入っています。“全精力を傾けて仕事をしている”という意だと思いますが、“変なタイトルだけど、どんなドラマなのかな”と思って見ていただいて、見終わった後に“なるほど”と得心してもらえたらうれしいですね。ぜひたくさんの方に見ていただいて、第2弾へとつなげることができたら、ありがたいですね。
2月2日(日)夜9:00-11:05
テレビ朝日系で放送