謎の女性が誘う『脳で聴く怪談』とは?「真夜中に独りっきりで見ると…」作家・川奈まり子が怪談の魅力を語る
2月1日より配信開始したオリジナル番組「密室怪談~脳で聴く怖い話」(Amazon Prime Videoチャンネル内『Channel 恐怖』)。
「密室怪談~脳で聴く怖い話」は、作家・語り部として怪談界で活躍する川奈まり子が“耳鳴り部屋”案内人(ストーリーテラー)役となり、怪談師が待つ「耳鳴り部屋」という名の密室へ視聴者をいざなう。そして、怪談師が持つ数々の逸話を、音と映像演出により恐怖を増幅させた「脳で聴く怪談」を“体感”することができる。
また、登場する怪談師は、リレー形式でバトンが渡され、配信開始日の数日前に随時SNSで発表していく。第1回の怪談師は、「人志松本の◯◯な話~ゾッとする話~」でも注目を集めたナナフシギ・大赤見展彦が務める。
人間の恐怖心をくすぐる「怪談」は不定期放送の「ほんとうにあった怖い話」(フジテレビ系)や現在放送中の「声優が語る怖い話」(毎週金曜深夜、MBS)のほか、怪談イベント「怪談最恐戦」などさまざまな形で根強い人気を誇る。
「密室怪談―」出演する川奈が、怪談の魅力や番組の見どころを語った。
川奈まり子が語る、怪談の魅力とは
――川奈さんが考える、怪談の魅力はどんなところにありますか?
娯楽としての怪談には、日常の枠を広げる効果があります。 どういうことかと申しますと、怪談を読んだり聴いたりした後は、心の奥で眠っていた原初的な恐れや夢が揺り起こされて、いつもの景色の陰に潜む不可思議を、うっすらと意識するようになるんですね。
四角四面で無味乾燥な世間しか見えなかったものが、怪談によって、彼の世と此の世の境が曖昧な、果てしない世界へと誘われるわけです。
だから怪談に親しむうちに、幼い頃のように、夢や幻を侮らずとも、やわらかな心のままで生きていけるようになり、気持ちが若返ります。
それにまた、ゾッとしながら非日常に滑り込んで、世間の騒音から遠く離れることにより、束の間かもしれませんが、日々の憂さから解放されもすることでしょう。
しかも、とても手頃に楽しめます。お金も時間も余り掛かりません。だから病みつきになる人が後を絶たないわけです。文芸としての怪談も、とても面白いものです。
たとえば実話怪談は、等身大の登場人物が慣れ親しんだ日常から非日常へ突き落される短いドラマを、読者が疑似体験するというもの。しかし、その奥には、能楽や歌舞伎、落語など日本の伝統芸能や、民話や伝説、あるいは史実が、エッセンスや物語のベースとして隠れているかもしれない。
また、舞台や背景となった土地や時代、登場するガジェットを、読者が個人的に知っている場合もあるでしょう。しかも、恐怖が書かれている一方で、よく読んでみると、実はそこに描かれているのは自分と同じ生身の人間です。
だから、読者は、実話怪談を自分の知識や経験に引き寄せて楽しむことが出来るのです。
怖いけど、さまざまな読み方が出来て、楽しい。それが文芸としての怪談だと思います。怪談を映像に落とし込んだ場合も、この楽しさ、面白さには、変わりがないはずです。
2月1日から月1回配信(全4回)
Amazon Prime Video『Channel 恐怖』で放送
出演:耳鳴り部屋案内人・川奈まり子、怪談師・大赤見展彦
『Channel 恐怖』HP→http://ch-kyofu.com/
『Channel 恐怖』公式Twitter→https://twitter.com/ch_kyofu