初めての「レ・ミゼラブル」
――屋比久さんはいかがですか?
屋比久:私は、初めてトリプルキャストを経験させていただいたので、すごく濃い時間というか、(同じエポニーヌ役の)昆(夏美)さんと唯月ふうかさんはすでに経験をされていて、昆さんが4回目とか? (駒田さんに向かって)
駒田:えっ…もう分からない(笑)。昆さんがいつから来たのか、昨日の飯だって覚えてないのに!(笑)
屋比久:(笑)。唯月ふうかさんが2回目で、私だけ初参加だったので、2人の公演も見ていましたし、どうしたらいいんだろう? って。
最初、迷いはすごくあって、2人を見て学ぶというか、いいことなのか悪いことなのか分からないんですけど、稽古に行かなくてもいい日にも通ったりとかしながら(笑)、トリプルキャストって、あらためて面白いなって思った時間でもありました。
同じ役をやっていても全然違う。解釈の仕方は違うけどエポニーヌだし。でも、迷っていた時に演出家の方に「別に迷う必要はないと思う」って、やっている方向を認めていただいた時は、「あっ、今のままでいいんだ」というか「このまま自分の思うものをやっていていいんだ」って認められた時はすごくうれしくて、あの瞬間は今も覚えていますね。すごく印象に残ったというか、分岐点というか、忘れられない場面ですね。
――他の舞台でもトリプルキャストなどあると思うのですが、ライバル意識はあるのでしょうか?
駒田:作品によるかな。劇団時代はライバルですから、顔も見たくないとかそういう時もあったけど、レミゼはあんまり俺はライバルとか思ったことないかな、傷のなめ合いしようって(笑)、助け合おうって(笑)。
どうしても僕が一番ベテランになっちゃうので、稽古中に決めることがあると、相手の動きは見ますよ。「面白いな!」「いいね!」とか「これは違うと思う」って言ってあげようって、そういう思いですね。
屋比久:私も全然そういうのはないですね。一緒にやる人にもよるのかも知れないですし。
――そうですよね。相手の方がすごくライバル意識されていたら…。
駒田:それはいると思う! 僕は、人は人なんですよね。自分のことをとりあえず考えないと、自分がやることを人に影響されているようじゃだめだと思っていますね。自分が考えたことをやればいいだけ。そんな余裕ないもん。
屋比久:本当にそうなんですよ!(笑) そんな余裕がないというか、作品に向き合うこと、役に向き合うことに必死になっているので精いっぱい。
私の場合はレミゼだったり、今回、サイゴンでお稽古していた時も、一緒にやらせていただいたメンバーと話す時間も多くて、共有し合って助け合うみたいな感じでしたね。
今日つらかったな…って思うことも分け合うというか、共有し合って向き合って、一緒にそれぞれのものを高めていこうって思えるメンバーとご一緒させていただき、勉強しながら私も頑張ろう! って、いう感じでしたね。
8月18日(火)夜8:00-9:00 本編予定
出演:駒田一/屋比久知奈
ゲスト出演:小野田龍之介
ピアニスト:河谷萌奈美
協力:東宝演劇部
◆配信・視聴券 2500円(税込み・別途システム利用料220円)
※生配信のみ、アーカイブ放送はなし
https://eplus.jp/komada0818_st/