KADOKAWA Group
2011年3月30日スタート 毎週月曜夜10:25/NHK Eテレ
第4回は「明るい方へ」「このみち」などから、私たちに生きる励ましと勇気を与える金子みすゞの詩の力を読み解く。弟の雅輔が大切に保管していたみすゞの手書きの詩512作を基に、昭和59(1984)年、死後50年以上たって、初めてみすゞ全集が刊行された。国語教科書にも掲載され、平成にみすゞは大ブームとなる。
第3回は、苦境の中で金子みすゞが真剣に向き合った人間の「孤独」と「死」、「希望の喪失」を描いた詩を読解する。時代の流れの中で、童謡詩を載せた雑誌は次々に廃刊となり、みすゞは発表の場を失う。自らを生かす希望だった詩と表現を失っていたところに結婚生活の不幸や健康問題も重なり、みすゞは自ら死を選ぶ。
「金子みすゞ詩集」を取り上げる。第2回は、西條八十の影響を受け、“視点を逆転”させて書いた「蜂と神さま」「私と小鳥と鈴と」などの代表作から、みすゞの表現の巧みさや独特の想像力と、その魅力を紹介。みすゞは20歳になると、港町の山口・下関に出て書店員となり、雑誌の懸賞欄に童謡詩を投稿するようになる。
「金子みすゞ詩集」を取り上げる。第1回は、「大漁」「おさかな」「積もった雪」の初期の作品から、みすゞの10代を振り返る。山口・仙崎の書店の娘として生まれたみすゞは、「赤い鳥」などの児童の文芸誌に掲載された童謡詩を愛読して育ち、漁師町の風景の中で小さな命を慈しむ優しい心や詩心を育む。
経済思想研究者、文学研究者、政治学者、小説家らが「自分がお薦めするパンデミック論」の名著を解説する。コロナ禍によって暮らしや行動様式が一変し、社会や経済システムが圧迫されている状況にどう立ち向かうべきか、各分野の専門家がそれぞれの視点から難解な名著を分かりやすく読み解いていく。
作家・ヘミングウェイ誕生の瞬間に立ち会い、人間が創造力を持つには何が必要か、青春時代は人間にとってどんな意味を持つのかを探る。ヘミングウェイと世界文学史を彩る巨匠たちの交流や小説修業の様子が描かれた「移動祝祭日」から、彼の創造力がどのように培われたのかに迫っていく。
ヘミングウェイの「敗れざる者」を紹介。負傷が癒え退院した闘牛士・マヌエルは、再び闘牛の舞台へ立ちたいと願う。苦戦の中、何度も牛に跳ね上げられ宙を舞い続けながらも、渾身の力を込めた剣で終止符を打ったマヌエル。人間は死に最も近づいた時にこそ、その命が輝くというヘミングウェイの死生観に迫る。
第4回は、ル・ボンが群衆心理の暴走に対して描いた処方箋を読み解き、「思考し問い続けること」の大切さについて深く考えていく。群衆心理の暴走にブレーキをかける方法を考えたル・ボンは、人間の資質を定める「教育」にその可能性を求め、「判断力・経験・創意・気概を育てる職業教育を拡大せよ」と説く。
「群衆心理」を操るものへのル・ボンの警告を通して、為政者やメディアに群衆心理をコントロールされないためにはどうしたらいいかを考える。ル・ボンは、彼らが精緻な論理などを打ち捨て、「断言」「反復」「感染」という手法を使って群衆たちに「紋切り型のイメージ」や「粗雑な陰謀論」などを流布していくと主張する。
ル・ボンの洞察を通して「単純化」が社会を覆っていくことの恐ろしさを考える。19世紀末、伝統的な価値観が崩壊し啓蒙が進んだ結果、人々から深遠な思想は失われ、単純化した思想のみが定着していった。人々の思考能力や想像力は、見掛け上の連想のみに基づいて働くようになり、批判精神を失っていく。
旧ソ連では愛国心を持った数多くの若い女性が自ら志願して戦争に行った。しかし、男性と同じく銃を持って戦ったのに英雄視されたのは男性だけで、帰還した女性兵士は蔑視された。このような戦後の過酷な差別など、時代に翻弄(ほんろう)された女性たちの姿を通して、人間が国家や制度の犠牲になっていく構造を明らかにする。
「ジェンダー」という視点から、戦争の過酷さや悲惨さに迫る。過酷な戦場の中でもハイヒールを履いたり、おさげ髪にする喜びを忘れないパイロットや行軍中の経血を川で洗い流すためには銃撃を受けることもいとわない高射砲兵など、本に登場する女性たちの姿から、戦場でも女性でありたいという希求が浮かび上がる。
アレクシエーヴィチの活動を通して、証言の記録がなぜ文学と成り得たのかを探る。彼女は、女性たちから苦悩や悲しみを聞き取り続ける中で一人一人に寄り添った。男性たちの介入や検閲など記録を妨げることもあったが、500人を超える記録は多声性を獲得し、新しい文学の「かたち」が誕生することとなった。
老いても尊厳のある生き方ができる社会について考える。各国の制度や高齢者施設の在り方を調べたボーヴォワールは、「老いた人をどう処遇するかで社会の姿が分かる」と言い、現行の制度では人間の尊厳は踏みにじられていると批判。人間が尊厳を持って老い、死ぬことができるために必要なことを探った。
40代で年下の男性と恋に落ちたボーヴォワールの視点から、ポジティブな「老人の性」の在り方を考える。フェミニストでもあるボーヴォワールは、「老人は純潔であるべき」という道徳に対し異議を唱える。階級、ジェンダー、生物学的な見地から分析し、老人に対するステレオタイプの決め付けを否定した。
著名人の老いの姿を通して、「老い」をさらけ出して生きることの大切さを考える。ボーヴォワールは、作家やアインシュタインら科学者などが老いによって創造性や判断力を失っていく姿を容赦なく描き出した。一方90歳近くになっても敢然と平和運動に取り組む哲学者・ラッセルら、肯定的な老いの姿も描いていた。
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2024年11月28日08:00
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2024年11月28日 11:30時点