運命の桃花〜宸汐縁〜

人間界に突然凶獣が現れ、街は大混乱に。九宸は凶獣を撃退するが、仙術を使ったせいで倒れてしまう。その後、目を覚ました九宸は、清風観の三十八代目で、仙人になるべく修行中の朱自在とその弟子・包鎖柱から弟子入りを懇願され、二人を弟子にする。一方、赤ベツと再会した景休は置き手紙を残して去ってしまう。

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天宮では玉梨が雲風との縁談を泣いて嫌がり、雲風も途方に暮れる。そんな中、人間界では九宸と景休を前途ある文人と思い込んでいる林黙が二人に桃林小築を出て元の生活に戻るよう伝えるが、どちらも素直に出て行こうとしない。そして、九宸には「そなたを娶りたい」と言われ、景休には「中秋節を祝おう」と誘われる。

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元瞳が幽都山に左遷された元瞳のため、青瑶は妖魔から身を守る丹薬を作り始める。また、承晏に霊汐が生きていることを教える。一方、人間界では自分こそ林黙の相手にふさわしいと争う九宸と景休が、互いの正体に気付く。そして、平穏な暮らしを失いたくない林黙は、九宸に「あなたとは帰らない」と告げる。

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魔君が林黙の居場所をつかみ、仲昊の命を受けた黒蚩は桃林小築へ向かう。そこで景休と再会を果たした黒蚩は、間者として仲昊の動向を探るため帰っていく。一方、林黙は桃の実を口にして聴力が戻る。そんな彼女の前に現れた九宸は、林黙が知らぬ間に見知らぬ男が桃林小築に居候していたことに焼きもちを焼く。

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林黙が関おばさんの紹介で書生・沈はい書とお見合いしたと知って嫉妬を感じた景休は、自分が彼女に引かれていると気付く。その後、景休は林黙が作った桃の酒を飲んで視力が戻ると、彼女が霊汐とそっくりなことに驚く。一方、天雷真君は元瞳からの情報で九宸が鎖妖塔の神農鼎をすり替えたと知り、九宸を詰問する。

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孫先生の助手になった林黙は、医術を身に付けて世の中で役立つ人間になれたら実家に帰りたいと景休に打ち明ける。その後、家の中で倒れている景休を見つけた林黙は、仲昊が彼の体に打ち込んでいた7本の白骨釘を抜いて手当てする。目を覚ました景休は、鳳凰族の者だけしか抜けない白骨釘を林黙が抜いたことに驚く。

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林黙は関おばさんの紹介で医者の孫先生の薬舗で働くことになる。その帰りに妖獣・五碗と出会い、子犬だと思って連れ帰り、小白と名付ける。その頃、火精では体が持たない九宸は、天尊からもしもの時は神農鼎を使って彼の命を助けると告げられる。一方、魔君は赤い月の夜に魔族の大群を六界に迎え入れると仲昊に話す。

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雲風はレイ月に会いに行くが、仲昊は成敗したと言われ、追い返される。その報告を受けた九宸はレイ月の言動を不審に思う。その頃、天宮では楽伯と霊汐の敵討ちを決意した承晏が元瞳の前に現れ、戦いを挑む。一方、人間界では九宸が林黙の聴力を取り戻すために桃林小築に植えた桃の木にたくさん実がなる。

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林黙は旅の途中で景休にまんじゅうを分けてあげ、景休はそのお礼に仙力を使い、彼女が言葉を話せるようにする。その後、人間のふりをした司命に出会った林黙は、彼の占いに従って桃林小築にたどり着き、そこを住まいとすることに決める。そこでまた行き倒れている景休を見つけた林黙は、医者を呼んで彼の看病をする。

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林少海は林黙を川に沈めるが、林黙は魔印によって目を覚ます。そんな中、高名な医師により皇太子の病が治ったことで、林綻や逮捕された娘たちが戻される。また、林少海は川から帰ってきた林黙を見て安堵する。一方で、林黙は父親が自分を沈めたこと、血のつながった娘ではなかったことを知ってしまい、一人で家を出る。

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九宸は林黙に最初の劫が課せられると知って人間界に会いに行く。翌朝、都から来た役人が、皇太子に災いをなす妖星として、林黙と同じ誕生日の娘たちを逮捕する。林少海は、娘は溺れて死んだとうそをついて林黙をかくまうが、遺体が見つからなければ一族を皆殺しすると脅された上、林綻を人質に取られる。

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九宸は人間界で林黙のために桃林小築という屋敷を造る。その頃、結婚が決まった林黙は実家で最後の誕生日を過ごすも、林綻によって大事に育てていた桃の木が切り倒され、悲しみに暮れる。一方、人間界にいた青瑶は雨宿りのために立ち寄った旅館で追い返されそうになっているところを、方公子に助けられる。

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林少海は旧知の仲である宋承恩から彼の評判の息子・宋子玉と林黙の縁談を申し込まれて快諾する。だが、宋子玉に想いを寄せる林綻は、これを聞いて憤慨する。一方、霊汐が聴覚を失った経緯を禍斗から聞いた九宸は、林黙が聴覚を取り戻せるよう取り計らうことにし、山で薬草を摘んでいた林黙の前に人間の姿になって現れる。

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鎖妖塔からの脱出を企む元瞳は禍斗を唆して騒ぎを起こし、自分は騒ぎを収めるふりをして、その功績で天軍に戻る。一方、青瑶が人間界で林黙を見守るために開いた医館に、雲風がやって来る。そして、雲風は青瑶を役所へ連れて行き、そこで、かつて人間界で連れ添った夫の生まれ変わりである方公子を見せる。

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林黙は耳が聴こえないせいで異母妹・林綻にいじめられるが、賢く善良な少女に育つ。一方、霊汐を死刑にした天族を恨むレイ月は、山霊界を守るのに青丘を頼ろうとするが、一足早く魔軍を率いる仲昊に攻め込まれてしまう。そんな中、宝青によっておりから助け出された景休は魔軍と戦い、仲昊に捕らわれてしまう。

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人間界で赤子に生まれ変わった霊汐は林黙と名付けられる。そんな中、霊汐が人間界にいると気付いた仲昊は彼女を捜しに来るが、九宸に撃退される。また、裁きを待っていた元瞳は死刑を免れたものの、鎖妖塔の見張り番にさせられる厳罰を受ける。一方、幽閉された景休は、「謀反を起こすべきか」と恨みを口にする。

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霊汐が実の娘と分かりながらも彼女を救うことができなかったレイ月は、景休を恨んで幽閉する。一方、九宸は命懸けて霊汐の魂を集めると、洗仙池で彼女を人間界へと送り出す。そして、人間界で赤子となって生まれた霊汐は大岳国の文官・林少海に引き取られるが、妻・楊氏は赤子の耳が聴こえないことに気付く。

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九宸は霊汐の魔を除くために、彼女を一度死なせて人間界に送り出そうと考え、あえて霊汐の死刑に同意する。しかし、女か石を失った九宸を救うために禍斗から聴覚と引き換えに火精をもらった霊汐は、九宸の真意を知ることなく絶望する。いよいよ刑が執行されようという時、レイ月が現れ、刑の執行を中止させる命令を出す。

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九宸は霊汐を守り天宮を納得させるため、凶悪な罪人たちを閉じ込めておく鎖妖塔に彼女を閉じ込める決断をする。鎖妖塔に霊汐を連れて行った九宸は、自分の心臓となっていた女か石を取り出し、鎖妖塔を守る神器・神農鼎と入れ替える。そして、霊汐は看守の禍斗から九宸がもうすぐで死ぬことを伝えられる。

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青瑶は薬で天兵を眠らせ、紫雲台につながれていた霊汐を連れて逃亡する。それを見ていた元瞳は天兵たちを殺すと、青瑶が毒殺したとうその報告をする。そして、夸父山桃林まで霊汐を追いかけた元瞳は、霊汐をかばう楽伯を斬り殺す。それを目の当たりにし、怒りで我を忘れた霊汐は、魔の力を爆発させて意識を失う。

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