「コールドケース3」吉田羊インタビュー 「自分の体の一部」と言い切る役柄を演じきり「このシーズンで終わってしまっても納得できる部分はあるんです」
12月5日(土)より、WOWOWプライムにてスタートする「連続ドラマW コールドケース3 ~真実の扉~」。アメリカで7シーズンにわたり放送され、世界的な人気を博したドラマ「コールドケース」の日本版第3弾となる本作は、神奈川県警捜査一課の刑事・石川百合(吉田羊)が、仲間と共に未解決事件の真相を解明していく姿を描いていく。
このほど、本作で主演を務める吉田羊にインタビューを敢行。自身の「体の一部」とまで言い切る本作の主人公・百合についてや、足掛け5年にわたり作品を共にしたキャストやスタッフへの信頼感、そして「初めて終わりを意識した」という今シーズンの物語の行方など、さまざまな角度から語ってもらった。
コロナ禍前後にわたった撮影は「このチームだからこそ乗り越えられたと感じます」
――「コールドケース ~真実の扉~」も今回でシーズン3となり、“日本版「コールドケース」”という枕詞が必要ないほどの独自の世界観が確立された感がありますが、改めて、シーズン3となる本作の制作が決定された時のお気持ちを教えてください。
吉田羊:私にとって、石川百合という役はもはや体の一部で、撮影が終わっても、私の中に内包されている役なんです。今回シーズン3でまた彼女の人生を外に出してあげられる、そしてまたその後の人生を生きられるんだということがすごく楽しみでしたし、何より視聴者の皆さんが「続きを見たい」と思ってくださらなければ続編は叶いませんので、「コールドケース」を愛してくださる皆さんに心から感謝の思いです。
――本作の撮影は、コロナウイルス感染症の影響で撮影が長期にわたりストップするなど、難しい部分も多かったかと思いますが、撮影を振り返っていかがでしたか。
吉田:このチームだからこそ乗り越えられたなと感じます。私たちはシリーズを重ねてきた分、結束力と信頼関係がありますし、恐らくこのチームは困難であればあるほど燃えるタイプが集まっていると思うんです。なので「絶対にこの難局を乗り越えるんだ」という思いと、作品自体が持つ生命力に導かれたなと思っています。
自粛期間中は、捜査一課のメンバーから「どうしてる?元気ですか?」とメールが来たり、「街でばったり会ったよ!」と滝藤賢一さんと光石研さんがディスタンスを取ったツーショット写真が送られてきたり(笑)、お互いを自粛期間も思いやっていることが感じられてとてもうれしかったです。
撮影が再開してからは、マスクやフェイスシールドをしたり、手指消毒をしたり検温をしたりとやることは増えましたけど、あっという間に慣れるもので。ある日光石さんが、フェイスシールドをしていることを忘れてお菓子を食べようとして、手に持っていたお菓子を全部こぼすという一幕もありました(笑)。
気になる吉田の自粛期間中の過ごし方は?
――連続ドラマで約2ヵ月撮影が止まってしまうということは初めての経験だったと思いますが、その間どのようにモチベーションを保たれていましたか。
吉田:実は私、一人が大好きな「お家大好き人間」なんです。なので気持ちがあまり塞ぐようなことはなくて、むしろ「これを機に先延ばしにしていたことをやろう」と毎日計画を立てて過ごしていました。
英語のオンラインレッスンだったり、エクササイズだったり、あとは映画鑑賞、読書、断捨離と、これでもかというくらいやる期間になりました。また、その期間に身に付いた習慣が今も続いていて。それは自粛期間のおかげかなと思っています。
それから、5月末に大泉洋さんとやらせていただいたリモートドラマ「2020年 五月の恋」は、やっぱりこういうことが無ければ発想できなかった作品でしたし、あとはちょっと曲を作ってみたりして。創作意欲を掻き立てられる期間になりました。
――撮影が中断することで、演じている役から一度離れてしまうことになるわけですが、そういった部分での難しさなどはありましたか。
吉田:それは無かったですね。やっぱり百合という役柄は自分の中にいるので。それが2ヵ月だろうが1年だろうが、それこそシーズン2からは2年空いていますので、どれだけ間が空いてもすぐ百合というキャラクターを外に出してあげられるという自負はありました。
何よりシーズンを重ねて信頼関係ができているチームですので、一旦現場に入ればあっという間に感覚は取り戻せるだろうなという自信はありました。
2020年12月5日(土)スタート
毎週夜10:00-11:00
WOWOWプライムにて放送(※第1話無料放送)
https://www.wowow.co.jp/drama/original/coldcase3/
■「連続ドラマW コールドケース3~真実の扉~」第1話+第2話 見どころ映像