<おちょやん>星田英利&板尾創路、喜劇俳優役で“本物”の存在感!人間の猥雑さ・苦味も表現
「カーネーション」での星田の存在感はすごかった
![「おちょやん」第17回](https://thetv.jp/i/nw/1019962/10174591.jpg?w=1284)
お笑い芸人は芝居も巧いものでドラマや映画によく起用される。星田は朝ドラ「カーネーション」では笑い要員ではまったくなく名優の域で、ドラマに陰影をもたらした。
主人公・糸子(尾野真千子)のビジネスパートナーの北村役で、彼は決して糸子にとって協力的なだけの存在ではない。いじましいところもたくさんあるにもかかわらず人間関係は続いていく。
糸子との丁々発止の会話も小気味よく、彼らは朝ドラにしては爽やかでないという印象をもつ視聴者もいたが、反面、人間描写に深みがあると満足を感じる視聴者もいた。
「おちょやん」でも、眉間にしわを寄せ、口角を下げ、滅多に笑わない人物を演じているが、いざ舞台に上がれば、徹底的に面白いことをやり、観客を笑わせる。
老舗の飲食店の頑固親父のようなこだわりの職人のような風情を見せる。「おちょやん」は久しぶりに、人間の猥雑さや苦味を描くドラマになっていて、星田や板尾がそれを底上げしている。
そんな板尾と星田が、第44回では、回想場面として千之助と万太郎が人気を得た伝説の公演も演じた。レストランでお皿をじゃんじゃん割っていくドタバタな劇中劇を、板尾と星田がメリハリを利かせた芝居をして見どころがあった。
この手の劇中劇は、どうしてもとりあえずやりましたという感じになりがちなのだが、笑いの間をわかったふたりがやっているとホンモノ感があった。彼らを見ていると、出番の長短は関係なく、演者の魅力がドラマを面白くさせるのだと感じる。
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