発症から進行するのを見つめる姿がリアル「監察医 朝顔」
寿一(長瀬智也)が威厳のある父・寿三郎(西田敏行)の老いにショックを受けたのと同様、「監察医 朝顔」(毎週月曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)でも、主人公の朝顔(上野樹里)が父・平(時任三郎)の病気に気付き心配をしている。
かつて平は、ベテラン刑事としてバリバリと働いていた。遺体の真実を明かす法医学者の朝顔とは現場で顔を合わせることもあり、真面目な仕事ぶりで部下からの信頼も厚い。東日本大震災に被災して行方不明となった妻を探し続ける平のことは、朝顔も「無理をしないでほしい」と常々思っているところだ。
ところが、平の体調に異変が生じる。忘れ物が増えて、何度も同じ話をしたり、一度聞いたことを覚えていられなかったり…認知症の症状と思われる事例は増えてきていた。朝顔は平に病院で検査をしてもらうようお願いをするが、平は耳を貸さない。いや、一度「行く」と言ってくれた約束も覚えていない状態になってしまったのだ。
平の場合、認知症の本を自分で読んだり、家中に増えていくメモの数々に自分でも頭を抱えることがあるなど、本人としても辛い様子が描かれている。家族に心配をかけたくない気持ちが強く、なかなか朝顔としても父の認知症をどう受け止めていけばいいか戸惑っている段階だ。
「監察医 朝顔」は2019年7月に第1シリーズが放送され、現在続く第2シリーズも“月9”史上初めて2クール連続で放送される人気作。長い期間視聴してきたファンにとっても、ショックであろう平の病状。徐々に進行していく認知症を家族でどのように受け止めていくのか、引き続き注目される。