そんな中、6月14日(月)からフランスのアヌシーで開催される「アヌシー国際アニメーション映画祭2021」の“オフィシャル・セレクション:スペシャルイベント”への正式招待が決定したことが発表され、さんまは「これは何か大きな力が動いたんだと思うんですけど(笑)。渡辺監督や花江さんのおかげ(笑)」と、知らされていなかったさんまもかなり驚いた様子。
後半、今作の主題歌「イメージの詩(うた)」(吉田拓郎のカバー)を歌う10歳の女優・稲垣来泉もステージに登場し、「まだ夢のような気持ちですが、こうして完成報告会に登壇できて、とてもうれしいです」としっかりとした口調であいさつをした。
「私は原作も読んでから映画を見せていただいたんですけど、やっぱり肉子ちゃんがかわいくて、ずっと泣きっ放しでした。サッサン(漁港にある焼肉店の店主)という人物の言葉も一つ一つ胸に刺さりました。私はキクリン(肉子の娘のキクコ)と同じ小学5年生なので、学校でのお話も好きで楽しかったです。『漁港の肉子ちゃん』に出てくる一人一人に…」と作品の感想と魅力をどんどん話していくと、さんまが「長いわ!」とストップをかけた。
大竹らに「いいんだよ」とフォローされて、感想の続きを話したが「一人一人に思いがあって、感動しました」とすぐに終わったので、すかさずさんまが「終わんのかい!(笑)」とツッコむ。茶々を入れながらも、さんまは「いろんな大人がいる中で、一番いいコメントを言う10歳」と稲垣を称賛した。
最後に、さんまは「今回、(キャストやスタッフに)マスクを作らせていただいたんです。1人2枚セットで。ドラマでジャンパーを作るとなったら100枚ぐらい。でも今回、人数を聞いたら500だと。本当はもっと多いんですけど、予算の都合で500にしてもらって(笑)、マスクを1000個作りました。500人以上の方がこの作品を一生懸命作っていただいたということにあらためて感謝したいと思います」とお礼を言い、「それだけ熱が入った、魂のこもった作品になったことは事実ですので、ぜひご覧いただきたいと思います」というメッセージを届けて締めくくった。
劇場アニメ映画「漁港の肉子ちゃん」は6月11日(金)全国ロードショー。
◆取材・文・撮影=田中隆信
6月11日(金)全国ロードショー
企画・プロデュース:明石家さんま
原作:西加奈子「漁港の肉子ちゃん」
監督:渡辺歩
キャラクターデザイン・総作画監督:小西賢一
脚本: 大島里美
アニメーション制作:STUDIO4℃
配給:アスミック・エース
製作:吉本興業株式会社
(C)2021「漁港の肉子ちゃん」製作委員会
【公式サイト】29kochanmovie.com