浅川梨奈、美しい歌声を持つ少女の役に「このお話を頂いた時はプレッシャーしか感じませんでした」<悪魔とラブソング>
――「悪魔とラブソング」の原作はコミックですが、原作はいつ読まれましたか?
飯島:僕は出演が決まってすぐに読みました。
浅川:私もそうです。
飯島:少女マンガらしい作品だなって思いました。学生時代、少女マンガも好きでよく読んでいたんですけど、この作品を読んでいると、その頃の気持ちになりました。「この懐かしい感覚、なんだろう?」というのとともに、自分がこういう作品に携われて良かったなって思います。24歳なんですけど、ギリギリ大丈夫ですよね(笑)。
浅川:ハハハハ。
飯島:演じる役柄(目黒伸)は17歳なので7つ下なんです。共演者は20歳前後が多くて、僕は少し年上なので、いかに同級生っぽくできるかっていうのを考えて、撮影の合間にもみんなとしゃべったり、役を通して周りの人たちを和ませたりしようと思って撮影に臨みました。
――キャラが立ってる登場人物が多いので、そういうところも少女マンガらしいのかなって思いますね。
飯島:そうですね。特に僕ら2人の役はキャラが濃いですし。
浅川:マリアも、現実にはなかなかいないキャラですよね。でも、思ったことをすぐに口に出しちゃうとか、素直過ぎて周りを傷つけちゃうとか、周りの気持ちが分からないとか、そういう子はいるなぁって思うんですけど、すべてが合わさったマリアのような子はいないです。でも、マリアってすごく繊細なんです。その繊細さを大切にしたいなと思いながら演じていました。
――浅川さんは、撮影に向けてどんな気持ちで臨まれましたか?
浅川:私も少女マンガがすごく好きで、よく読んでいます。普通の学園ものだとキラキラしたものが多い印象ですけど、この作品は“キラキラ”というより、一人一人の過去とか、人間らしさのようなものの印象がすごく強いと思いました。私たちが演じるマリアと目黒は、マンガっぽいなって思いますけど、全体を通して見てみると、結構現実的な感じもするので、作品を作る上でイメージはしやすかったです。
原作の発売が今から10年ぐらい前というのもあって、ちょっと今っぽくリメイクされていますが、原作の雰囲気はちゃんと残したまま。加えて今っぽさもあるので、原作が好きな方も、今現在、マリアや目黒がいたら、きっとこんな感じなんだろうなって思ってもらえる、リアリティーのある作品になっています。
――10年たつと流行とかいろんなものが違いますからね。
浅川:洋服もケータイも違いますからね(笑)。
――飯島さんが演じる“目黒伸”はちょっと達観したところもあるキャラなのかなって思ったのですが。
飯島:そうですね。目黒もトラウマがあって、人と関わることを避けたり、人間関係を怖がっているキャラクターでもあるので、そういう風に感じられるのかもしれないです。あんまりしゃべらないですからね。序盤の台本を読むと、「…」がすごく多くて、現場ですごくイジられてました(笑)。
浅川:“目黒「…」”ね(笑)。
飯島:教室のシーンで、台本でいうと3〜4ページぐらいある長いシーンでも、セリフは「…」がほとんどだったんです。イジられつつも、そういう場合、表情の一つ一つが重要になってくるんです。17歳ということも頭に入れながら、「17歳だからやりたいことがまだできない」というもどかしさを表情に出していこうと。とにかく「…」が過去作含め一番多かったです(笑)。
浅川:それでもカッコいいところを全部持っていきますからね、目黒は。
飯島:教室では一番後ろの席なので、周りがよく見えますし、貪欲にいかせてもらいました。たまに喋ると、「セリフがあった!」って周りが湧くんです。
浅川:「おぉ!」って(笑)。
飯島:マリアも隣にいるのに少し口角が上がっていました(笑)。
浅川:みんなが必死で笑いそうになるのをガマンしてて、その空気が面白過ぎて、笑いそうになっちゃいました。
飯島:お互い、笑わないキャラクターだからね。
Huluにて一挙独占配信中【全8話】
【公式サイト】https://www.hulu.jp/static/akulove/
出演:浅川梨奈、飯島寛騎、奥野壮、小野花梨、山之内すず/吉田志織
原作:桃森ミヨシ「悪魔とラブソング」(集英社マーガレットコミックス刊)
脚本:吉田恵里香、おかざきさとこ、蛭田直美
監督:横尾初喜
(C)HJホールディングス