だがその後、百音が気象予報士試験に挑む中で、菅波はメンター的存在として少しずつ距離を縮めていった。2年後の2016年3月、百音が気象予報士に合格した際には、ふだんのキャラクターからは想像もつかないハイテンションぶりで「うわぁ!」と喜びの声を上げた。
2年あまりの交流の中で、菅波は少しずつだが着実に百音に心を開き始めている。とげとげしさが薄れ、笑顔ものぞくように。
菅波役の坂口は以前のインタビューで「1日15分ドラマが流れる中で、毎回ちょっとずつちょっとずつ彼の変化を見せていかなければならなくて、それが極端になりすぎるとキャラクターが変わってしまいます。百音と出会ったことで、少しずつ菅波が変わっていく様を表現するのは難しいなと感じています」と語っていたが、その言葉通り、菅波が百音のキャラクターに影響を受けながら少しずつ変わっていく様子がごく自然に表現されていて、見ていて微笑ましい。
当初こそ菅波に「気難しそう」という印象を抱いていた視聴者も、今や菅波が登場するたびに「菅波先生かわいすぎ」「菅もねの動向が気になりすぎる!!」と沸くほどの人気に。Twitterで「菅波先生」がトレンド入りすることも少なくない。
すっかり視聴者の心をつかんだ様子の菅波だが、56話では肇の熱中症の件で百音に「先生のおかげで助かりました」と言われ、何かを思い出したように表情を曇らせる場面も。視聴者からは、「菅波先生、過去に何があったのか気になる」「『あなたのおかげで助かりました』という言葉に縛られているみたい」と心配の声も上がっている。
8月3日(火)放送の57話では、いよいよ宮城県に大型の台風が迫る。気仙沼では耕治(内野聖陽)たちが、登米ではサヤカ(夏木マリ)たち森林組合の面々がそれぞれに対策を進めていた。船を波から守るため、新次(浅野忠信)は耕治からのある提案に乗る。そんな父親の姿に、亮(永瀬廉)も喜ぶ。