感情が高ぶるシーンになると関西弁が出てきてしまい…
――広島弁でたんかを切るシーンもカッコよかったです。
広島弁は本当に難しかったです。私は大阪出身なのですが、ちょっとだけイントネーションが似ているところもあって。だから、どうしても感情が高ぶるシーンになると関西弁が出てきてしまい、NGになったりしていました。
――イントネーションが似ているほうがやりやすいのかと思ったら、逆に難しい?
そうなんです。方言指導の先生からも「大阪出身の人と広島弁の相性はあまりよくない」と言われて。どちらかというと、全くイントネーションの違う関東の方のほうがフラットな状態で広島弁に入れるみたいです。それは意表をつかれました(笑)。
――真緒は主人公の日岡と深い関係にある役どころですが、日岡を演じた松坂さんの印象を教えてください。前作の新人エリート刑事という印象に打って変わり、今回はほぼヤクザと変わらないマル暴刑事の見た目に加え、内面的な変化にも驚きました。
髪をバッサリと短くされていて、それだけでも雰囲気は全然違いました。
でも、それ以上に前作の日岡とはまったく違う鋭い目つきをされていて、すごいなと思いました。でも、撮影の合間にお話させていただくと、ギラギラした日岡とは違って、松坂さん自身はものすごく穏やかでやわらかい方なんですよね。そこからどうやって日岡みたいなキャラクターになられるんだろうと思い、あらためてすごい俳優さんだなと思いました。
――シーン的な絡みは少なかったかもしれませんが、上林を演じた鈴木亮平さんの印象は? 劇中では上林が出てくると、また残忍かつ非情なことが行われるのではないか思ってドキドキしました。
そうですよね(笑)。でも、皆さんご存知だと思うのですが、鈴木亮平さんご自身はとても穏やかな方。私としても鈴木さんはいつもニコニコされている好青年のイメージがあって、実際の鈴木さんも本当にそういう方なのですが、映画で見ると本当に非情で非道。ご本人とは真逆なのに、全てにおいて別人になられているのは本当にすごいなと思いました。