――佳介のような男性をどう思いますか?
うらやましいな~とは思います。(美沙へのアプローチなどは)恐らく自分が今までやってきたことが裏付けとなって、ちゃんと説得力のある自信を形作っているからこその態度だと思うのですが、役作りという意味ではそこに一番心が折れちゃいけないところだなっていう。
僕は「ニューヨーク帰り」という設定の役を演じることが結構あるんですが、僕自身全然英語を喋れないですし(笑)。本当に台本で英語が出ないことをずっと願っているところもありますし、その時点で負けているんですよね、佳介に。
だからこそ、「英語のせりふとかかかってこいよ!」という気持ちもちょっとはあります(笑)。自分と似ているところはないです。本当にないです! むしろ今まで演じてきた役の中で、犯罪者というのを除けば一番遠い人物ですね。
――純愛を描くということで“胸キュン”シーンもたくさんあるかと思いますが、田中さんご自身が胸キュンするのはどんなシーンですか?
美沙のギャップですね。美沙のかわいらしいところって、何に対してもすごく一生懸命なところなんですよ。美沙は仕事に一生懸命ですが、それは自分がちゃんと立っていられる理由の一つに「仕事」という要素があるからこそ、仕事をがんばっている部分があるんです。
佳介の登場によって、美沙の中に「恋愛」という要素も入ってきますが、彼女なりに恋愛に一生懸命取り組んではいても、恋が下手だからカラ回ってしまう。そういう、ヘタなりに一生懸命な姿勢が伝わる時はキュンとしますね。
それから、佳介が諭すように「誰かに頼るのはそんな難しいことじゃないよ?」みたいなことを言うと、全然納得していない顔で「分かりました」て言った直後に、ちょっと目を潤ませながら「でも大丈夫です」って去っていくんですよ。全然素直じゃない!っていう(笑)。ああいう姿は面白いなど思いました。
――佳介は“ゴブリン”という犬を飼っていて、物語の中でも重要な役割を果たしますが、ワンちゃんとの共演はいかがでしたか?
もうゴブリンは僕を主だと思っているんじゃないでしょうかね(笑)。これまでも動物モノの作品をやったこともありますし、僕自身実家で長いこと犬を飼っていたので、犬との距離感はどちらかというと慣れています。そんなに苦労することもなく、「かわいいな~」って感じでした。
――ドラマでは美沙をはじめとして、さまざまなタイプの女性が出てきますが、田中さんはどのキャラクターが一番タイプですか?
毎回この手の質問に対して申し訳ない答えしか出ないんですけど、今回僕は佳介を演じているので、美沙がタイプになっちゃうんですよね。どうしても影響されてしまいます。
――この作品は恋がヘタな人がたくさん出てくる作品ですが、田中さんご自身は恋が得意な方でしょうか?
得意ではないと思うんですが、ヘタかと言われるとちょっと腹が立つところもあります(笑)。まあ、人並みじゃないですかね? 特別うまくもないし…。
――では、“恋ヘタ”なエピソードも特になく?
恋がヘタなエピソードですか? そうですね…。でも、相手に気持ちをうまく伝えられないっていうのは多々あったんだろうなあと思うし、恋愛においてみんなが踏むであろう擦れ違いなどは人並みにしてきているだろうし。
今それを聞いて、僕も嫁さんに日々の感謝を伝えていかなきゃなって勝手に反省し始めました(笑)。でも本当に人並みだと思います。ちゃんと相手のことを思う気持ちは忘れずに、でも自分の気持ちも大事にしていければと思っています。
――恋愛以外に、ご自身で「不器用だな」と思うことはありますか?
ダンスですね(笑)。運動神経は決して悪くはないと思ってますし、「運動神経悪いね」と言われたこともないんですけど、「なのになんでおまえはダンスがそんなにヘタなんだ!」と言われたことがあって。テレビで踊ったこともあるんですけど、逆の意味ですごい評判を受けまして(笑)。ちょっとへこみました。
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