凛として知的、年齢を経てそこに深みが
笑顔の裏にずっと隠していた深い悩みの吐露を熱演した鈴木京香は、「おかえりモネ」の舞台となっている宮城県の出身。
モデルからはじまり化粧品メーカーの水着キャンペーンガールで注目され、俳優デビューした。「君の名は」のヒロインのみならずどの役もキラキラとした上品な健康美を誇っていた。
例えば三谷幸喜脚本の連ドラ「王様のレストラン」のバーテンダー役はきりっとかっこいい。
凛として知的な役が多く、年齢を経るとそこに深みが加わって、大河ドラマ「真田丸」では北政所を貫禄をもって演じた。
前述した「わろてんか」の姑は経営に厳しい始末屋で、怒ると文楽のガブのように豹変すると表される。でも鈴木が演じると、その怖さにユーモアやかわいげがある。
日曜劇場「グランメゾン東京」ではシェフ役。本人が料理好きなこともあって料理の所作も手際よくリアリティーがあった。
最近では秋元康企画、原作の「共演NG」では共演NGになっている元恋人である俳優と25年後に共演することになったベテラン女優役をユーモアも交えながら人気女優のリアリティーも感じさせチャーミングに演じた。
舞台活動にも熱意を見せ、三谷幸喜、野田秀樹、蜷川幸雄、白井晃など一流の演出家の舞台に立っている。