試行錯誤するのも楽しいキャラクター
――木村さんが演じるのは、なかなか個性の強いドルギアスというキャラクターですが、それを知った時はいかがでしたか?
「あれ?プリンスじゃないなぁ」って思いましたね(笑)。でも、海外選手ということで、ついに「テニプリ」も海外選手が登場するお話になって、面白そうだなとワクワクしましたね。
僕がこれまで演じてきたキャラクターを見ると、(ドルギアスは)得意なキャラクターというか…ちょっと横柄で、乱暴なんだけれども、いいヤツっぽいみたいな(笑)。(収録は)そこまでまだ追いついていないんですけれど、嫌なヤツにはだんだん思えなくなってきていますね。(※取材は全ての収録が終わる前に実施)
なので、台本を読んで、一回目のアフレコをやった時からものすごく愛着が湧いていて、ドルギアスを楽しみながら演じることができています。
――木村さん演じるドルギアスは、原作での登場シーンもなかなかのインパクトがありますよね。
僕の感覚かも知れませんが、インパクトがあって、初登場が衝撃的であれば衝撃的であるほどテンションが上がるんですよね。おいしいなって(笑)。
それと、僕は猫派なので、犬を飼った経験はありませんし、犬と触れ合った経験も多くないんですけれど、ドルギアスを演じていたら、犬の散歩をしてみたいなって思いましたね。
あと、これまでのテニプリを支えてきた名キャラクターたちとドルギアスが会話するシーンもあるので、アニメの収録を行う前や、台本チェックをしている時もどういうふうに喋ったら面白いかな? 先輩方と掛け合いをする時にどういうふうにドルギアスを作ったら面白いだろう? と試行錯誤するのも楽しいキャラクターです。
――そんなドルギアスを演じるうえで心掛けていることなどはありますか?
ドルギアスというキャラクターは見た目にインパクトがあって、喋るとちょっと乱暴なんですよね。それが他のチームメイトに対してだけかと思いきや、自分のチームメイトに対しても心無いことを言ったりしていて…自信が強いからこそ「俺に任せておけ!」って周りを蔑むような部分があるので、とにかくインパクトと、悪役というほどではないですけれど、なるべく嫌なヤツに聞こえたらいいなと思ってやっています。
でも(台本を)読んでいると、その言動は彼なりに弟を思っての行動で、自分なりの正義を持ってやっていることだというのが分かるんですよね。なので、嫌なヤツに見えれば見えるほど、本心が見えた時にギャップが生まれますから、最初から「こいつ、どうせいいやつなんだろうな」という中途半端な悪さにしないで、ちゃんと嫌なヤツに聞こえるように演じてみようと思っています。