上白石萌音、深津絵里、川栄李奈がヒロインを務める連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」(毎週月~土曜朝8:00-8:15ほか、NHK総合ほか※土曜は月~金曜の振り返り)。12月10日放送の第30回では、安子(上白石)と稔(松村北斗)をよく知る喫茶店のマスター・定一を演じる世良公則がジャズのスタンダード曲「On the Sunny Side of the Street」を熱唱。一流ミュージシャンたちとの共演で、視聴者を感動の渦に巻き込んだ。(以下、ネタバレがあります)
今週は第6週「1948」を放送した。るい(中野翠咲)を連れて雉真家に戻った安子(上白石)が手作りのおはぎを売り始め、町でアメリカ人将校ロバート(村雨辰剛)と知り合うエピソードが描かれた。
第29回で、ロバートに涙ながら稔を失った悲しみをぶつけた安子。第30回では、ロバートがそんな安子を将校クラブのクリスマスパーティへと連れてきた。
まだまだ貧しい日本の人々とはまったく違う、豊かな光景。初めは「なんで私をここへ連れてきたんですか」と不快感をあらわにしていた安子だが、会場内から聞こえてきた「Silent Night」の澄んだ歌声に導かれるように中へと足を踏み入れた。
その静かで聖なる響きに打たれ、目に涙を浮かべて立ち尽くした安子。ロバートから曲の意味を聞き、その場にいるアメリカ人たちも亡くなった人々を惜しみ、悲しみ、偲んでいることを知ると、頬を涙で濡らしながら曲に聴き入った。脳裏には、稔や懐かしい人々との思い出が浮かんだ。
清らかな「Silent Night」の後は、賑やかでパワフルなバンド演奏が始まった。会場でミュージシャンの手配をしていた定一の胸にも稔の「ひなたの道を歩いてほしい」という願いが去来したよう。定一もステージに上がり、稔の思いが詰まった曲「On the Sunny Side of the Street」を熱唱した。
NHK出版
発売日: 2021/10/25