「ペダステ」は努力を惜しまず、命を削ってやらないといけない舞台
――役者の皆さんから見て、「ペダステ」という作品はどのような作品ですか？
島村：僕は小野田坂道を演じると決まってから「ペダステ」を見たので、演じる側として見ていたんですが…正直、「大変そうだな」という印象はあります。でも、汗を流して皆さんが真剣に頑張っている姿はグッとくるものがありました。僕が感じたものを、自分が演じる側になってもお客さんに伝えられたらうれしいです。僕は映像で見たので、生で見たらもっとすごいんだろうなって思ったんですけど、次に演じるのは自分なので…(笑)。気合入れて頑張りたいと思います！
砂川：やっぱり、先輩に話を聞いたりすると体力は絶対必要だろうなって思いますね。それから「ペダステ」は実際に自転車を漕ぐわけではないので、役者の力量が試されるなと。“自転車がある”ように見せなきゃいけないので、作り込まないといけませんし。
北乃：僕は2013年の公演を生で見ました。そのときは単純に「何やこの舞台!?」と驚きましたし、公演時間もすぐ過ぎ「面白かったなぁ」と思って。それが今、いざ自分が出ると決まってから映像を見ると、見方は全然違いますね。それこそ砂くんが言っていたように、誰か一人でも努力を怠れば、その時点で自転車が見えなくなる。全員がちゃんと役に向き合って努力をしないと、成り立たない作品なんだなと思いました。やる側の僕たちも努力を惜しまず、命を削ってやらないといけない舞台なんだと思います。
――10年続いてきたシリーズだけに、プレッシャーもあるのではないでしょうか。
島村：…あります(笑)。本番が近づくにつれて、何十倍もプレッシャーを感じると思います。なので、それを忘れるくらい没頭しようかなと。鯨井さんとお話したときに印象的だったのが、「舞台袖に酸素ボンベが置いてある」っていう…。それを聞いて「おおっ…」となりました(笑)。でも、それくらいみんな真剣で素晴らしい舞台なんだなと思いましたし、尻込みするのではなくて「よし、頑張ろう！」という気になって。プレッシャーもありますけど、これから稽古をするのが楽しみです。
――最新作では、どのような部分を進化させたいですか？
北乃：キャストも変わりましたが、みんな「ペダステ」に対してプラスでありたいと思っているはず。そして2022年版としては、絶対にテクニカル的な部分は進化していると思うので、新しい化学反応が起きればいいなという願いはあります。座組としてはすごく仲良くなると思います。でも役としてはライバルでもありますし、プライベートとお芝居をしっかり分けられる座組にしていきたいですね。
――歴代のキャストを超えたいという思いはありますか？
島村：“超えたい”というよりは、自分なりの小野田坂道といいますか…周りに舞台経験豊富な先輩方もいるので、みんなで新しい「ペダステ」を作っていきたいなと思います。今までの積み重ねがあるからこそ、受け継ぐものは受け継いで、自分たちだけでしか表現できない「ペダステ」になったらいいな、と。
砂川：そうですね。今まで今泉をやってきた先輩方がいて、皆さん気持ちを持ってやってきたからこそ10年続いたんだと思うので。そのバトンをしっかり握りしめて、舞台上で今泉を演じていけたらなと思います。
■舞台『弱虫ペダル』The Cadence！
【公演期間】
・東京公演(シアター1010)：7月5日(火)～10日(日)
・大阪公演(COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール)：7月16日(土)～18日(月・祝)
【スタッフ】総監督・脚本＝西田シャトナー／演出＝鯨井康介／音楽＝manzo
【キャスト】
島村龍乃介(小野田坂道役)、砂川脩弥(今泉俊輔役)、北乃颯希(鳴子章吉役)／山本涼介(巻島裕介役)、川崎優作(金城真護役)、滝川広大(田所迅)／高崎俊吾(福富寿一)、相澤莉多(荒北靖友役)、フクシノブキ(東堂尽八役)、瑛(新開隼人役)、中島拓人(真波山岳役)／パズルライダー監督：伊藤玄紀／パズルライダー：村上渉、田上健太、山口拳生
※川崎優作、高崎俊吾の「崎」「高」は立つ崎、はしご高が正式表記。
(C)渡辺航(秋田書店)2008／舞台『弱虫ペダル』製作委員会
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