ようやく「すごく好きです」とお伝えできました
――では、これまでで山田さんが印象に残っているシーンは?
第2話で、桐沢コーチにサンドバックの打ち方を教えてもらうところです。あかりが「家でも練習していたので打てます」と言って、がむしゃらに打つシーンだったのですが、あかりはそこから上手くなっていくので、ボクシングの見え方を調節した方がいいのかな?と思っていたら、満島さんが「ボクシングのプロの方から見たら伸びしろがあるみたいだから、今の全力でやったら?」と言ってくださったので、調節せずに全力でやったんです。
そうしたら、撮影の後に満島さんが「すごくステキだと思う」と言ってくださったことがとても印象に残っています。
ただ、そこで全力を出してしまったので、もっと上手くならないといけないので大変なんですけど(笑)、木村さんも満島さんも“うそのないように”と導いてくださるので、その中でお芝居できることがすごく楽しいです。
――満島さんは、山田さんの憧れの俳優でしたよね?
そうなんです。昔からずっと好きだったんです。ご一緒させていただいて3日目か、4日目にようやく「すごく好きです。うれしいです。ありがとうございます」とお伝えすることができました。ご一緒させていただいて、満島さんのお芝居が本当に好きだなと毎日改めて思っていて、間近で拝見できて、うれしいですし、勉強にもなりますし、すごい幸せです。
――幸せな気持ちがとても伝わってきました。では、最後に第3話以降の見どころを教えてください。
第3話では、あかりが「強くなりたい」と思った理由が分かる回にもなります。あかり自身も桐沢コーチと出会うことで、ボクシングのことだけじゃないところで救われますし、桐沢コーチも思わぬところで生徒たちに救われる。人と人が関わることで気付かぬうちに相手の力になっていくシーンの一つ一つが、お芝居をしながらステキだなと感じています。
今後も、桐沢コーチと生徒の関わりが肝になっていると感じます。人と人が関わることで目標や生きる意味がどんどん変わっていくところが、この作品の魅力ではないかなと思っています。
取材・文=及川静