北京五輪後に考えた第二の人生…頑張っているアスリートの姿を伝えたい
——2度のオリンピック出場を果たし、2012年に現役を引退された潮田さんですが、現在はキャスターとして活躍されています。当時はセカンドキャリアに関してどのように考えていたのでしょうか。
初めて意識したのは、2008年の北京五輪(結果は5位入賞)が終わったときです。そのタイミングでオグシオの解散が決まり、引退してセカンドキャリアに向けてスタートを切るか、現役を続けるのか思い悩んでいました。引退するということは、自分の一番得意なものがなくなってしまうわけです。「怖いな」、そう思ったんですよね。
——当時、潮田さんは現役を続けるかどうか決めかねていると報道されていました。
何よりもメダリストになれなかったことが、大きなコンプレックスだったんです。競技の選手としてもう少し頑張りたいという気持ちもあったし、ミックスダブルスという新たな分野に挑戦して苦労を経験したら、人間力が増すんじゃないかと思いました。なので、池田信太郎さんとミックスダブルスを組んだ2009年からの4年間は、「競技人生を全うしながら心の整理もつけていこう」という感覚で過ごしていました。
――セカンドキャリアの第一候補は、最初からキャスターやコメンテーターだったのでしょうか?
北京五輪が終わった後に芸能関係のいろいろなところからお誘いをいただき、そこで初めて「あ、そういう道もあるんだ」と認識しました。私は運良くオグシオで注目していただけましたが、なかなか注目を浴びないオリンピアンはたくさんいます。それで、頑張っているアスリートを応援したいし、競技の枠を超えてその姿を伝える仕事ができたら、と思うようになりました。事務所の社長と初めて会ったときに、「もしあなたが女優になりたいのなら、入るべきはうちの事務所ではないですよ。スポーツキャスターを見据えているのなら、セント・フォースは全面協力します」とお話してくださって。その言葉が、とても印象的で。私の中で、やりたいことが明確になりました。
——この仕事に就いてから、何か話し方やボイストレーニングなどのレッスンは受けましたか?
現役時代に数え切れないくらいのインタビューに答えてきたので、自分の考えを言葉にするのは得意な方ですが、書いてあるものを読むことはやっぱり別ものですね。2014年から2年間、「Nスタ」(TBS系)のニュースとお天気コーナーを担当させていただいて、福岡出身の私は結構イントネーションが違うと分かったんです。「それも個性だから直す必要はないよ」と言っていただけたんですけど、ニュースを読むのなら正しいイントネーションでお伝えしなければと思って、事務所でレッスンしました。
——スポーツを続けてきた経験が、社会人として、そして今の仕事に役立っている面はありますか?
全てが役に立っていると思っています。むしろ、それが軸になっているんじゃないかな。経験に勝るものはないと考えているので、社会人としても子育てにおいても、競技を通じて学んだことが役立っていますね。
——例えばどんな場面で役に立ったと思いますか?
たくさんありますよ! バドミントンは個人スポーツではありますが、私がやっていたダブルスは常にパートナーという存在がいます。基本的に、相手は自分の鏡です。私が相手に不満があるときは、相手も自分に不満があるんじゃないかなと考えたし、実際そうであることが多くて。仕事の現場でも一対一になるときは、パートナーとの関係性を思い出します。競技を通じて学んだところですね。
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