進化する日本のバドミントン界。もっとバドミントンの面白さを伝えたい
——現在、日本のバドミントン界は男女ともに世界トップレベルです。強さの理由は、ズバリ何でしょう?
一つは、強化がうまくいっていることです。2004年にパク・ジュボン監督が来日して、日本のバドミントン界は転換期を迎えました。それまでは企業などが支えていた選手の競技生活を、ナショナルチームが基盤となって動くようになったんですね。ここから練習環境が大きく変わりました。そこに結果がついてくると、潤沢な資金が生まれます。スポンサーがついたり、JOCから強化費がおりて、育成の幅が広がります。現在活躍している桃田賢斗選手や奥原希望選手は、私の時代と比べるとジュニアの頃から強化の場が増えていました。バドミントンの「U13」(13歳以下)ジュニアナショナルができて、コロナ禍になる前は海外へ遠征に行ったり。彼らの世代は若い頃から海外経験を積んでいますね。
――実際に試合などをご覧になって、変化を感じることはありますか?
もう技術が全然違いますね。小学生の試合を見ていても、「えっ、これ本当に小学生?」と思うくらい技術の高い選手もいて。今はSNSやYouTubeなどで、海外の選手のプレー映像を簡単に見られますよね。そうした選手の技術を学んだり、真似したりすることでプレーの想像力も広がります。ラケットなどのギアの進化もあって、それが技術の進歩にもつながる。いろんなことの相乗効果で、日本のバドミントンはどんどん良くなっていったイメージがありますね。
——今後バドミントンの発展のために、潮田さん自身が取り組んでいきたいことはありますか。
「協会に入って改革を行う」みたいに内部から構造を変えることは、今はまだ自分のビジョンにはないかな。どちらかと言えば、バドミントンの人気につながる活動に携わっていきたいですね。これだけ男女共に強い選手がいる中で、何万人と入る会場が満杯になるかというと、そこはなかなか難しい。スポーツ界全体の課題でもあるとは思うのですが、“見せ方”というのはとても重要なテーマだと思っています。どうやったら面白くバドミントンの試合を見てもらえるか、どうやったらバドミントンをもっと好きになってもらえるか。メディアを通して選手の頑張りを伝えることが第一義ですが、「バドミントンってこういうスポーツだよ」ということをみなさんに楽しく知ってもらえる機会を増やしたいです。
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