亮太郎の思いが通じ“見事交渉成立”
実は亮太郎は、「必ず復帰できる!」という情熱だけで各チームに交渉していた。塔子(芳根京子)に「相手を説得できる具体的なデータが必要」とアドバイスを受け、資料集めにパソコンに向かうも、サッカーしかしてこなかった彼は、指1本でキーボードを打ち変換するのもひと苦労…。こんなペースではいつまで経っても終わらない。亮太郎は勇気を出して塔子たちに手伝ってほしい、と頼むのだった。
「スポーツマネージメントとしても、元アスリートとしても、何とかして新垣の気持ちに応えたい。でも、自分の能力では100%応えられない。だから、知恵と経験と力を貸してほしい」と切実な思いで頭を下げる亮太郎に、笑顔で快く協力する城(中川大志)、かほり(岡崎紗絵)、塔子。そして、いつも憎まれ口ばかりの梅屋敷(増田貴久)までもが徹夜で亮太郎を手伝った。
皆の協力で出来上がった、新垣と同じケガで復帰を果たしたアスリートたちの資料を持って、亮太郎は再度“琉球~”に行き、熱意あふれる交渉で契約を成立させた。
「助けてあげたくなるんですよ。そういうキャラなんですよ、彼は」
亮太郎は日本代表になりながらも、J1→J2→J3…そしてやむなく引退、というアスリートの栄光も挫折も知っている。ケガのつらさもわかる。だから選手に寄り添った親身のマネージメントができるのが最大の強みだ。だが、今回のように情熱だけで動いたり、ビジネスだと割り切れない部分があり、まだまだこれからだ。
自分の足りなさを認めながら、一生懸命ベストを尽くそうとする亮太郎。それぞれ仕事を抱えて忙しい同僚に「手伝ってほしい」と言うには、どれほど勇気がいったことか。彼が頼んだとき、「ビクトリー」の面々は、それを待っていたかのような表情で顔を見合わせていた。一生懸命な姿に心が動く…葛飾が高柳に言った「助けてあげたくなるんですよ。そういうキャラなんですよ、彼は」。これが全て。見ている私たちも応援したくなる、そういうキャラなのだ。
Twitterのコメントで「このドラマが日曜の夜で良かった」というものがあったが、たしかに亮太郎を見ていると、「もうちょっと頑張ってみようかな」と思えて、翌日月曜からの新たな1週間を少しポジティブな気持ちで始められる気がするのだ。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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