そんな暢子に房子から出された“宿題”が、自分の持ちたいお店のイメージを固めること。披露宴のメニューを考えることこそ、そのヒントになると房子は言う。「披露宴をやるということは、これまでお世話になった皆さんに感謝の気持ちで今の自分にできる精いっぱいのおいしいものを食べてもらうということ。“自分がどこから来てどこへ行きたいのか”を考える一番の機会です」。
「沖縄料理のお店を開きます!」
“宿題”を抱えながらも披露宴メニューを決め、母・優子(仲間由紀恵)のたっての願いである琉装の婚礼衣装を試着するなど準備を進め、迎えた結婚式当日。
琉装をまとい、思い出の詰まった沖縄料理を愛する家族や友人たちが幸せそうに食べる姿を見て、房子からも「どうか足元を深く掘り、見つめて、(店名アッラ・フォンターナの由来である)“泉”を掘り当ててください」のメッセージを贈られ、妹・歌子(上白石萌歌)の奏でる三線を聴く中で、暢子の胸に浮かんだのは故郷への思い。父・賢三(大森南朋)仕込みの沖縄そばを笑顔で頬張る人々を前にして、その思いは確信に変わった。
「今日、ずっと探していたものが見つかりました。うちは、沖縄料理のお店を開きます!」。愛する人たちを前にして自分の夢を口にする姿は、高校時代、“産業まつり”のステージの上で夢を見つけた場面とリンクする。
こうして、“自分の原点である沖縄料理にこの後の人生を懸けたい”という答えにたどり着いた暢子。鮮やかな黄色と赤の琉球式の着物に、髪を高く巻き上げる“からじ結い”、真っ赤な紅が美しい琉装の婚礼衣装が、新たなステージへの門出に花を添えた。
8月15日(月)からは第19週「愛と旅立ちのモーウイ」を放送する。暢子と和彦の新婚生活や、自分の店を出すため奮闘する暢子の姿が描かれる。(文=ザテレビジョンドラマ部)