――まずは、ご自身が演じる役について教えてください。
荒木:生まれ育った環境に縛られている高校2年生の男の子です。令児と母親の関係は、傍から見たら歪な親子関係なんですが、令児にとっては「お母さんはお母さんだし…」という気持ちに縛られているんです。絶望の淵に居ながら、田舎から出られないキャラクターです。
北野:ナギちゃんは、人気急上昇中のアイドルグループに所属している子なんですが、訳があって休業して、令児くんの住んでいる町に突如現れるという役どころです。ナギが来たことによって、小さい町でいろんな出来事が起きていきます。
――荒木さんは、ドラマが解禁された際「もともとすごく大好きな作品」とコメントされていましたが、読もうと思ったきっかけや、好きな部分を教えてください。
荒木:何か漫画を読もうと思っていたときに、表紙に引かれて手に取ったのがきっかけです。全く内容を知らずに読んだんですが、登場人物がみんな自分最優先で動いちゃうところとか、リアルな世界では触れる機会の無いようなことが描かれていて、どんどん漫画の世界に引かれていき、大好きな作品になりました。令児が置かれている環境で生きたらどうなるんだろうという興味があったので、映像化するなら絶対に演じたいと思っていました。
――北野さんは、原作は読まれましたか?
北野:私は、お話をいただいてから漫画を読みました。最初は何日かに分けて読もうと思ったんですが、手が止まらなくて一気に読みました。令児くんはお母さんを助けようと、おばあちゃんのお世話をするんですが、自分の時間が無くて。令児くんが感じている閉塞感や絶望感は私には経験のないことなので、漫画に描かれているいろんなことが衝撃的で、「少年のアビス」でしか生まれない感情になり、どんどん引き込まれました。
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