藤井フミヤが『京都ぶらり歴史探訪』に初出演「日本人の職人のセンスのすごさを感じました」
藤井フミヤのコメント全文
――初めての「京都ぶらり歴史探訪」でしたが、いかがでしたか?
京都も好きですし、国宝や重要文化財を見られるならと出演させていただきました。今回は、日本人の職人のセンスのすごさを感じました。それと同時に当時の人々の仏教信仰の盛り上がりを肌身に感じましたね。
公家も大名も“そんなに仏教にハマっちゃったんだ”みたいな(笑)。当時の人の寿命は今と比べて短かったわけですし、それだけ死生観がものすごくあったと思うんです。だから宗教にすがる人も多かったのかなと。
――ご自身も絵をお描きになりますし、アーティストとして刺激を受けましたか?
当時は道具が現代ほどそろっていないですよね。もちろん電気もないので、どう考えてもすべて手作業。そんな時代によくこんなものが作れるなという驚きはあります。若冲にしても鉛筆もない時代にどうやってデッサン描いたんだろう?と。
――印象に残った作品は?
中心にいる仏様には造る“規格”があるようですし、規格内という感じがあるじゃないですか、それに比べてその仏様を囲む像には自由さがあるので、そちらの方に美術性を感じました。最近の作品でしたが竜の絵(双龍図)もすごかったな。あとは秀吉のわがまま具合というのがすごいと思いました(笑)。やりたい放題というか、あそこまでいくと(寺が)自分の家ですよね、ほぼほぼ(笑)。
――今回の見どころを教えてください。
平安時代とか、鎌倉時代にこれだけのものを日本人が作っていたという、日本人のすごさ、日本の文化、そういうところに触れていただきたいですね。日本人の誇りでもあるし、大陸から渡ってきたものに対するアレンジ力もすごいと思います。
例えば(醍醐寺)五重塔、今では色あせていますが、朱色の巨大な塔がドーンと建っていたと思うと、その世界観だけですごいですよね。テレビとか写真とか映画とか何もない時代ですよ。それだけで極楽浄土みたいな感覚になってしまうのではないかと思いました。そんな想像をしながら歴史的なものを見ると面白いですね。
――次にご出演されるとしたら、どういう旅にしたいですか?
夜はこういうものを食べたいとかありますけど(笑)。それはさておき、テーマをピンポイントに絞るのも面白いと思います。個人的に京都のお寺などにかなり行きましたけど、今日初めて知ったお寺にも行かせていただいて、「こんなところもあるんだ」と驚きました。京都には大小いくらでもお寺があるんだと実感したので、深く掘り下げてみるのも面白いかなと思いました。