さまざまなことを乗り越えた2人に訪れた幸せの響き
その後、正樹が思い出の浜辺に行くと、そこには冴がいた。お互いの「会いたい」という思いが引き寄せたのだ。
「和泉と一緒にいたい」という正樹の言葉に、「私、また好きになっていいの?」と返す冴。第1話の5年前、教師と生徒だったときは「逃げよう。全部捨てちゃおう」と冴から手を差し出したが、ここでは正樹から手を差し出した。
教師と生徒、その後に不倫というタブーに考えさせられながらも、2人の純愛がたどり着いた結末。ラストでは、デートの待ち合わせで「先生!」と駆け寄る冴に、正樹が笑顔で「二度と先生って呼ぶな」と言った。この言葉は、教師の立場だったときにも正樹が発していたが、そのときの絞り出すような悲痛さとは真逆の響き。
あらがえない運命に惑わされてしまう心の動きを繊細かつ丁寧に演じてきた中島と吉川だからこそ生んだ幸せを感じるシーンだった。
エピローグとして、正樹と離婚した愛菜美と路加の恋が進展する気配、賢治と愛菜美、北都が家族として再出発しようとする姿、5年前の殺人容疑で逮捕された晴翔に父・加賀美(眞島秀和)が「待ってる」と声を掛ける姿、慎太郎に思いを寄せていた莉子(畑芽育)が「もう一回頑張ろうかな、慎太郎のこと」とつぶやく様子なども映し出された。
明るい未来が見えるラストに視聴者からは「最終回泣いた」「みんなそれぞれ一歩進んでてとてもよかったよ」「どうなるかと思ってたけどハッピーエンドで終わってくれてよかった」などの声が上がり、Twitterのトレンド2位に入る反響で終えた。
※高橋優斗の「高」は正しくは「はしご高」
◆文=ザテレビジョンドラマ部