星砂が鈴之介に告白「あなたのこと好きになりました」
「元に戻ったんだ」。そう自分に言い聞かせて、摘木さんと決別しようとしていた鈴之介の前に、星砂が現れた。星砂は「鹿浜鈴之介さん、あなたに会えてよかったです。あなたのこと好きになりました」と告白した。鈴之介は両手で顔を覆い、子どものようにボロボロと泣いた。
鈴之介は「人にできることって耳かき1杯ぐらいのことなのかもしれないけど、いつか、いつかね、暴力や悲しみが消えた時、そこにはね僕の耳かき1杯も含まれてると思うんです。大事なことは、世の中は良くなってるって信じることだって」と自身の思いを告げた。
最終話まで視聴者の心を揺さぶった「初恋の悪魔」
鈴之介は星砂の「これからも、あなたのことを思っています」という言葉を胸に生きていくのだろう。SNSには最後、顔を見ずに鈴之介に手を振った星砂が、摘木さんなのか星砂なのかという議論も巻き起こっているが、そんなことはどちらでもいい。子どものころから孤独で人を信じることにも臆病になっていた鈴之介が、星砂と悠日、琉夏と出会い、恋愛や友情で涙を流す人物に変わったということ。そして世の中が良くなると信じて生きていくということに希望を感じるではないか。
この作品を見続けてきた人にとっては「耳かき1杯」程度では到底足らない、深く印象に残る最終話だった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部