「ノッティングヒルの恋人」で映像の世界に引き込まれた
──古川さんはミュージカル俳優としてご活躍されている一方、近年ではドラマや映像作品の出演も増えてきています。映像作品にも精力的に出演される理由は何ですか?
もともと映像作品に出たいと思って俳優を始めたんです。そのなかで、いろいろなご縁があってミュージカルをやらせていただくようになって。ミュージカル俳優としての目標ができて、頑張って、その目標がある程度叶った。そしたら周りの環境もガラッと変わって、いろいろなチャンスをいただけるようになってきたので、当初の目標に挑戦したいなと思うようになり、今は映像にも出させてもらっているという感じです。
──映像作品に出たいと思って俳優を志したとのことですが、特にご自身に影響を与えた映像作品を挙げるとしたら何でしょうか?
映画「ノッティングヒルの恋人」(1999年)です。小学生くらいのときにテレビで見て、すごく没頭したんです。それが“映画の世界に浸る”ということだったのだと思うのですが、ポーンと異世界に連れて行ってもらったような感覚になった。その感覚がしばらく残っていたんです。それで「映画、映像作品ってすごいな」と思いました。そのあとすぐに俳優になりたいと思ったわけではなかったのですが、きっかけの一つだったんだろうなと、今振り返ると思います。
──ミュージカルとドラマ、どちらも出演するようになった今、どんな違いを感じますか?
まず、ドラマには歌がないですよね(笑)。あとは世界観が違う。一概には言えないところもありますが、すごくリアルなものか、ファンタジーなのかというような違いも感じます。
──演じる上で、映像作品ならではの面白さはどんなところにありますか?
舞台より、いろんな細かいところで伝わっていくものがあると思います。また練習する期間が舞台よりも短いので、その場でパッと生まれたものがそのまま使われる。そういう意味では、自分が想像していたものよりも2倍も3倍も面白くなっていくような魅力があるなと感じます。
ジェネオン・ユニバーサル