「私たちは、長く生きすぎたのかもしれない」。政子は、義時の命をつなぐための大切な薬を床にすべてこぼした。「まだ死ねん!まだ…」と這いつくばって、その薬をなめようとする義時。
政子はそれも袖でぬぐい、「太郎は賢い子。北条泰時を信じましょう」と、苦しみながらゆっくり死んでいく義時に寄り添った。
やがて、息を引き取った義時を「ご苦労様でした、小四郎…」とねぎらった政子。最後は真っ暗な画面に、政子のすすり泣きだけが聞こえていた――。
60分拡大版の最終回において、開始46分22秒から58分59秒まで、実に12分37秒をかけた長いラストシーンだった。
「そもそも義時が安らかに眠っていくとは思えなかった」
最終回放送後、義時を演じた小栗のコメントが公式サイトで公開された。
そのコメントの中で、小栗が「義時はまだ死ぬつもりはなく、必死に生にしがみついている状態」と回想したラストシーン。這いつくばって床の薬をなめようとする姿からも、その執念が伝わってくる。
だからこそ、もはや消えそうな義時の命の火を最後に吹き消したのが姉の政子だったことが意味を持つ。小栗も「演じた僕としては、そもそも義時が安らかに眠っていくとは思えなかったので、親友や姉上に引導を渡されたほうが納得して死んでいける気はしました」とも回想している。
脚本家の三谷氏も、12月17日に放送されたインタビュー映像の中で「最終回の最後のシーンも、やっぱりきょうだいのシーンなんですよね。そこにやっぱり完結する。結局これは“家族の物語”なんだなっていうのを、僕も書きながら見つけていった感じがすごくします」と語っている。
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NHKエンタープライズ
発売日: 2022/11/25