とにかく睦夫がやっかいなヤツで、どうやら大悟の“ある事件”についても知っているようで、それを匂わせて挑発してくる。結果的には大悟が力で押さえ込み、後藤家の人たち何人かをしょっ引こうとするが、ここで“後藤家”の奇妙な慣例が発令する。後藤家の中で起こったことは“あの人”の裁量で決まる、と。馬鹿げた発言に対して大悟は強気で反発しようとするが、村人たちの視線が自分の後ろのほうに向いているのに気付き振り返ると、そこには例の大男が鎌を振りかぶって突撃してきていた。
額が切られパックリと開いてしまうが、とっさに身を引かなければ命はなかったはず。大悟を引きずって連れていく“あの人”の姿を後藤家の人たちが遠巻きに見ている光景も奇妙でおぞましい。睦夫がかなり凶暴な人物だというのは第1話から感じていたが、そんな睦夫が小者に感じてしまうぐらいの存在感が“あの人”にはあった。葬列の中にいつの間にか現れたり、大悟がしょっ引こうとした時に急に現れたり、大男なのに気配を感じさせずに現れるところも不気味。第2話は“あの人”に全部持っていかれた感じだ。
一方、恵介たちは有希とましろのところへ。恵介の目的も気になるところ。次回配信の第3話では、大悟が左遷された原因となった“ある事件”が明らかになるとのこと。“あの人”に連れていかれた大悟の様子も含めて、第3話も波乱の展開がたくさん待ち受けていることは間違いないだろう。
◆文=田中隆信