コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回紹介するのは、漫画家のイトノコさんによる『ノートのらくがき』だ。
同作は、幼なじみ同士である高校生の男女の様子を描いた“3組の幼なじみ”シリーズの1作。2023年8月25日に『ノートのらくがき』がX(旧Twitter)に投稿されると、2人に起こった急展開が好評だったようで3.8万件もの「いいね」が寄せられている。作者であるイトノコさんにインタビューをおこない、創作のきっかけやこだわりを語ってもらった。
きっかけは小学生の時に描いた“相合傘”…高校生で急展開を迎える幼なじみ
幼なじみ同士で小学4年生の宮内隼太(はやた)と沢村みのり。隼太は借りていた消しゴムをみのりに返そうとした時、偶然にもみのりがノートに描いていた“相合傘”を見てしまう。そこには、みのりの名前と「倉橋歩」という他の男子の名前が。好きな人が隼太にバレてしまい、みのりは「お願いだから誰にも言わないで」と口止めをするのだった――。
そして時は流れて2人は高校生になり、同じ学校に通っていた。隼太はノートを借りるためにみのりの家にやってきて、ノートの中身をスマートフォンの写真機能で撮影。しかしみのりは途中でノートに相合傘を描いていたことを思い出し、唐突にも「はい、終わりー!」とノートを没収する。
その不自然な行動によって隼太は小学4年生の時の記憶が蘇り、「また歩の名前でも書いてんだろ」「いーじゃん別に俺知ってるし」とみのりに笑いながら指摘。しかしみのりの返事は、隼太が思っていた答えとは違うものだった…。
ノートをきっかけに幼なじみ同士の距離がグッと縮まっていく様子に、読者からは「キュン死確定」「急な壁ドン展開にエキサイトしてしまった…」など好評の声が相次いだ。
「顔が少しだけニヤッとするような作品が描いていけたら」作者・イトノコ☼さんが語るこだわりとは?
――『ノートのらくがき』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
設定が幼なじみで同じクラスの2人なので、学校で使用するアイテムや行事などからシチュエーションを想像することが多いです。
自分が学生だった頃は、授業中に好きな人の名前など他の人に見られたくないものまでいろいろな落書きをしていたことを思い出したので、「例えばそれが自分の好きな人に見られそうになったら…?」というところから想像を膨らませました。
――描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあれば教えてください。
小学生時代の落書きと高校生になってからの落書きを同じ人に見られる(見られそうになる)のですが、設定上女の子の好きな人が途中で変わります。それを含めてキュンに繋げることができればと思いながら描きました。
ノートを奪おうとするシーンは描く前まで苦手意識がありましたが、完成してみたら好きなシーンになりました。
――特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
シーンだと先述したノートを奪い合うところです。
セリフは「今も倉橋くんが好きとは限らないでしょ」のところでしょうか。自分は語彙力が乏しく、いつもセリフには苦労するので、ここもいろいろなパターンでたくさん考えた中から選びました。
1ページ目もあまり描いたことがなかった小学生同士のやり取りでしたが、小学生らしく描けたかなと気に入ってます。
――他にも『幼なじみ』シリーズを投稿されていますが、「幼なじみ」をテーマにしようと思ったきっかけがあれば教えてください。
『2歳差の幼なじみ』という作品を初めて描いた時、自分が想像していた以上に反応をいただきました。
自分もかつて幼なじみがテーマの漫画は大好きでたくさん読んできましたが、SNS上のショート漫画でも人気があるんだなと思いました。人物は同じなのに成長していく過程で変わっていくこと、変わらないものに魅力を感じています。
『ノートのらくがき』は『3組の幼なじみ』というシリーズです。前作は2歳差があった幼なじみだったので、「3組」では主に同じ年の登場人物でそれを表現できたら良いなと思いながら描いています。
――『ノートのらくがき』には3.8万ものいいねが集まりましたが、反響の中で特に印象に残っている、嬉しかったコメントを教えてください。
どのコメントもとても嬉しいです!可愛いや好き、キュンと感じていただけたと思うと励みになります!
「このお話の単行本が出たら買います。」と書いてくださった方もいらっしゃり、また本が出せるように頑張りたいと思いました。
――今後の展望や目標をお教えください。
重複しますが、また本が出せるよう頑張ります。SNS投稿の継続はもちろん、また以前のようにSNS以外でも自分の漫画を読んでもらえる場所ができればいいなと思っています。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
これからも見てくださった方の気持ちが少しだけふわっと、顔が少しだけニヤッとするような作品を描いていけたらと思ってます。SNSや本を見て応援していただけたら嬉しいです!よろしくお願いします。
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