コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『オットマン―OTTOMAN―』や『クノイチノイチ!』の金沢真之介さんが描く『会社と私生活―オンとオフ―』をピックアップ。
2023年11月10日にX(旧Twitter)に投稿されたお話では、2万件を超える「いいね」が寄せられている。また、本作が最初に投稿された4月20日の作品には15万件の「いいね」が寄せられ、以降も続きが投稿される度に高い評価が集まっている漫画だ。12月9日からガンガンpixivにて連載がスタートし、21日には単行本の発売も決定している。本記事では、作者の金沢真之介さんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
まさか同僚だとは思わずに…ロリィタ男子とパンク女子の出会い
この漫画は、女装したロリィタ男子と男装したパンク女子の出会いから始まる。
ロリィタ男子の甘田(あまた)が街を歩いていると、前から歩いてきたパンク女子の阪久(はんく)と肩がぶつかってしまった。そして、その拍子に、甘田のロリィタ衣装が破れてしまう。
阪久は謝罪をした上で、衣装代の弁償を提案。甘田は断ったが、「自分の気が済まない」と訴える阪久の勢いに折れる形で、二人は連絡先を交換し、後日改めて支払いする約束をした。
こうしてまた会う約束をした二人だったが、実はこの二人、同じ会社の同僚なのだ。しかし、衣装とメイクによって全くの別人になっているため、お互いがそれに気づいていない。
会社での阪久は甘田に厳しく接する場面も多く、二人の関係は決して良好とは言えない。しかし、ロリィタとパンクという“オフ”の状態で出会った二人は、お互いの正体を知らないまま仕事の合間に連絡を取り合い、約束の日をひそかに楽しみにするのだった。
そして、約束の日。二人とも緊張しながら予定より早い時間に待ち合わせ場所で再会を果たした。これから待ちに待った1日が始まる――。
二人はこの1日をどのように過ごすのか。これから、さらに距離を縮めていくのか。そして、いつかお互いの正体を知る日は来るのか…。今後の展開が気になる作品だ。読者からは「ドキドキしてますこれからの展開」「もう、初デートやん!」など多くの反響が寄せられている。
作者・金沢真之介さん「“本当にこの人は存在している”と思いながら描いています」
――『会社と私生活-オンとオフ-』を描き始めようと思ったきっかけや理由などをお教えください。
ギャップのあるキャラクターを妻と考えていたときに、妻が『ロリィタが趣味のサラリーマンはどう?』と言ったところから始まりました。
そこから『じゃあヒロインはパンクが趣味の女性社員かな』など、想像が広がっていきました。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
キャラクターの人間性を尊重することです。
漫画の中のキャラクターではなく、“本当にこの人は存在している”と思いながら描いています。
無理にキャラに演技させるのではなく、この人はこの時どう動くのかを想像して描くようにしています。
――作品のストーリーはもちろん、ロリィタやパンクのファッションも大変魅力的に描かれていて、ついつい細かいところまで見てしまいます。漫画を描くにあたり、色々と研究・勉強なさったのでしょうか。
妻が昔パンクファッションが好きだったので、ファッション関係は妻から教わっています。細かいアクセサリーなどは、主に妻がデザインやレイアウトを考えています。
個人的に気をつけている点で言えば、ロリィタのフリルなどは、上手なイラストを参考にして描き方をアップデートしています。どうしても手癖だけで描いてしまうと、絵が古くなったり野暮ったくなるので…。
――続きが投稿される度にたくさんの反響があり、多くの読者が今後の展開に注目しています。作品に対する読者の反響をどのように受け止めていらっしゃいますか。
最初はとにかく驚きました。
妻と何気なく考えていたアイディアだったので、投稿も最初の4枚で終わるつもりでした。ですが、想像以上の反応を頂けたおかげで、続きも描いてみようと思えたので本当に読者の皆様には感謝しています。
――今後の展望・目標をお教えください。
すでにたくさんの反響をいただいているのですが、より盛り上げられるよう頑張りたいです。目標としては、様々なメディアに展開していけるような作品にしていきたいです。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
先ほどもお伝えしたように、読者の方々の反応が無ければ続いていなかった作品なので、本当に皆さんには感謝しております。
X(旧Twitter)やpixivに来ているコメントも毎回嬉しく読ませていただいてます。
これからも楽しんでもらえるように頑張りますので、よろしくお願いします!