――初めてのハリウッドの現場ではやはり苦労しましたか?
言葉の壁が絶対的にあるので、そこは歯がゆい思いをしましたね。芝居のアイデア一つ伝えるだけでも通訳を通さないといけない。アンドリューにも(不満を)言いたいことがあったけど、そこは仕上がった彼の演技を見て、「ごめんね」と思うくらい尊敬できるようになりました。
それに、アダム・ドライバーとは「スター・ウォーズ」の話もしたかったし、リーアム・ニーソンとは「一緒に写メ撮って!」以外にも話したいことがありました(笑)。
――ずばり、窪塚さんにとって「沈黙-サイレンス-」はどのような作品ですか?
「『沈黙』以前、『沈黙』以後」って呼べるくらい節目になった作品ですね。この作品が、世界に風穴を開けてしまったんじゃないかと思うんです。それぞれの神殿(=心)の中に神がいることを伝えている。それを体現するような役をやらせていただけたことは、身に余る光栄です。30年近く構想していた監督の思いと、自分がレゲエで伝えているメッセージがシンクロしたのかな、と。
――では最後に、ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
マーティン・スコセッシ監督が企画から手掛けた作品として、「タクシードライバー」(1976年)、「レイジング・ブル」(1980年)に続くトリロジー的な映画に参加できたことは、未来永劫(えいごう)財産になりました。それを最大限生かしていけるよう、今を楽しんで生きたいです。
DVD&BD発売中
監督=マーティン・スコセッシ
原作=遠藤周作
出演=アンドリュー・ガーフィールド、アダム・ドライバー、浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形、塚本晋也、小松菜奈、加瀬亮、笈田ヨシ、リーアム・ニーソンほか
発売元:KADOKAWA/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
【HP】http://chinmoku.jp/
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