野木亜紀子の台本は「何気ないせりふから小さな感情の揺れ動きを感じる」
――元々、日曜劇場に対してどのような印象をお持ちでしたか?
歴史のある枠だなという印象がありました。私が幼い頃、両親がよく見ていた枠でもあったので、今回そこに自分が出させていただけるということは、とても光栄だなと思います。
印象的な作品といえば、「半沢直樹」シリーズ。主演の堺雅人さんをはじめ、キャストの皆さんの熱のこもったお芝居が印象的で…熱い作品だなと思いながら拝見していました。
――本作の台本を読んだ時の率直な感想をお聞かせください。
壮大なお話だなという印象と共に、とにかくスケールが大きいので、これがどのように映像化されるのか、ワクワクしました。
野木さんの台本を読んでいると、キャラクターを大事にしてくださっているのが伝わってきて。何気ないせりふから小さな感情の揺れ動きを感じますし、役者さんに対しても、思いやりがある脚本だなと。だからこそ、キャラクターがよりリアルになっていくんじゃないかなと思います。
――本作のプロデューサーを務める新井さんや、監督の塚原さんとはデビュー作「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」(2022年、TBS系)以来、約2年ぶりの再会ですね。
新井さんとは先日現場でお会いした時に「千景は常に明るく、あっけらかんとしていていいよ」というお言葉をいただきました。
「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」に出演するまでお芝居の経験がほとんどなくて、せりふをいただいたのも初めてだったのですが、泣くお芝居をした時に“すごく楽しい”と思ったんです。デビュー作では、その感覚が強く体に残ったのが印象的です。
――今作で演じる千景をどのようなキャラクターだと捉えて演じられているのでしょうか?
お母さんから「常にこう生きてなさい!」と固められた人生を歩んでいるのかと思いきや、現場で演じてみたら案外そんなこともないのかなって。何も考えていないわけではないのですが、演じていくうちに、悩み過ぎず、暗すぎず、明るくてもいいんだなと考えるようになりました。
――直近では、連続テレビ小説「虎に翼」(2024年、NHK総合ほか)や、「謎解きレトリック」(2024年、フジテレビ系)をはじめ、ひとクセある役が続いていますが、千景を演じるにあたって意識していることはありますか?
台本を読んだ時に、今までにない役だなと感じてちょっとうれしかったんです。これまでの役は問題を抱えていたり、考え過ぎちゃう役が多かったのですが、今回は常にポジティブでいたい役なので、もっとシンプルに、そして考えすぎないようにしています。
TCエンタテインメント
発売日: 2023/02/10