桜木は生きていた!? それぞれの正義を描く「絶対零度―」 <プロデューサーに聞く(9) >
東堂の思惑と伊藤淳史の魅力
過去に犯罪被害に遭った東堂は、その無念を晴らすべく、未来の犯罪を防ぐための組織ミハンの設立を目指している。冷静に物事を進める東堂だが、その裏には人知れない熱い信念を持っていた。
「ミハンが法制化に向かう中で、今後、彼の思いが揺れ動かされることが起こります。また、井沢と東堂は緊張感のある関係性ですが、お互いの持っている危うさも理解し、少しずつ同士のような感情も芽生えつつあります。罪をもみ消してまで、なぜ井沢に声をかけたのか。その真意も最終話に向けて明らかになっていきます」
「東堂の悲願であり、ミハンチームが目指した法制化。桜木にまつわる謎が解かれたとき、その真実はミハンやミハンチームにどのような影響を及ぼすのか?」
さらに東堂を演じる伊藤淳史は、視聴者がこれまで持っていた彼のイメージを覆すミステリアスな表情も見せている。伊藤のキャスティングには、永井氏のある思いがあった。
「伊藤さんは、もともと世間から“正義”や“善良”という印象を持たれている方だと思うんです。そのイメージがある伊藤さんが演じるからこそ、視聴者の方は、データを扱う、一見ドライな東堂にも正義を感じられる、血が通った存在になっています」
ミハンシステムを象徴する存在である東堂。彼は今後どのような活躍を見せてくれるのか?
「東堂をはじめ、いろんな人たちの思いが交錯していきますが、今はあまり言えません(笑)。ただ、やはりこのドラマは、“正義”だったり、“ミハンシステム”が根幹にありますから、東堂も大きな役割を担う登場人物の一人であることは間違いありません。最後までドラマをお楽しみください」