美奈子は、すごく貪欲に動くタイプ
――演じている美奈子はどのような人物だととらえていますか?
天馬代表の下で働いている、イコール代表の怪しい動きも知っています。でも、知らないふりをしている。ほんとに正義感が強かったらこの事務所には勤めていないとは思うので、ある意味ブラック寄りのグレーな人だとは思います(笑)。
そして、美奈子は超野心家で、天馬代表のことも海崎さんのことも利用するような女性。仕事のため、キャリアのために、すごく貪欲に動くタイプの人だと思います。
――そんな美奈子を演じる上で意識してきたことは?
野心家で堂々としている女性なので、特に法廷のシーンでは緊張していられません。緊張していたらせりふがすらすらと言えなかったりするので、緊張しないように前もって台本をしつこいぐらい読んだり、イメージトレーニングをしたり、早めに法廷のセットに入って雰囲気に慣れたり…ということをするようにしています。とにかく緊張しないことが大事かな、と。
準備をしていないと不安も生まれますし、その不安が緊張につながってしまうので、何の不安もなく現場に入れるように準備をすることを心掛けています。
――記者会見で安達祐実さんが、米倉さんは「気遣いの方」とおっしゃっていたときに、大きくうなずいていらっしゃいましたが、米倉さんの印象はいかがですか?
本当にその通りだと思います。私にもすごく気さくに話し掛けてくださりますし、細かいところまで目の行き届く方です。例えば髪の毛に着けているものとかを「私もこれ使ってるー!」と話し掛けてくださって、そんなたわいない会話をして緊張をほぐしてくださっています。
米倉さんは強い女性を演じられることが多く、私も強い女性を演じることが多いので、女性としても女優さんとしても、いろいろないいところを吸収できればいいなと思います。
――そんな米倉さんのすごいと思う部分を教えてください。
何年も一緒にやられているスタッフさんたちとのチームワークは完璧なんですけど、それでも台本読み合わせの時に緊張されてるとご自身で言ってらっしゃったんです。
それがちょっと意外だなと思いました。こんな大女優さんでも緊張するんだって思ったら、緊張することも悪いことではないのだなって。
慣れ親しんだスタッフさん、キャストの皆さんと、いい緊張感を持ちながらいい現場を保っていくという姿勢は勉強になります。