中島健人&土屋太鳳の切ないバックハグSHOTが解禁! 監督が撮影秘話告白
本作における恋愛は「幸せになるためのものではない」
河毛監督は2人の愛のシーンについて、中島と土屋に「一般的なラブラブな物語ではない、虚脱した状態、ぎりぎりの愛。1970年代のフランス映画。本作において、恋愛というのは幸せになるためのものではない、自分を失い転げ落ちていくもの。そういうイメージでやってください」と、独特の表現でイメージを伝えていたという。
そして、実際に行われたそのシーンの撮影を振り返って「2人は感じ取る力があり、本当によくやってくれたと思っています」と2人の演技を絶賛した。
また、和賀を演じる中島を「中島さんの表情は、エゴイスティックな中にもしっかりと切なさがあふれていて、重層的。『太陽がいっぱい』(1960年)のアラン・ドロン的な魅力があふれていました。梨絵子とのベッドシーンも美しかったし、別れのシーンも特に良かったと思います」と評する。
梨絵子を演じる土屋については、「梨絵子は天使でもあり悪魔でもあり、普通の恋愛ドラマとは違う難しい役だと思います。衣装合わせのとき、梨絵子はコートにロールアップしたデニムを合わせるなど、ある意味ストイックな女性で、『ジェーン・バーキンがイメージ』と土屋さんに伝えたのです。すると、土屋さんから『私もジェーン・バーキンが好きです』と言われ、すぐにのみ込んでくれたのが良かったです」と語った。
河毛監督が演出した2人のシーンは、本作の軸となる殺人事件の行方に大きな影響を与える。
実は1970年代のフランス映画がイメージだという、その虚脱感や複雑に絡み合う愛の形がどのように表現されているのか注目したい。