「Iターン」で古田新太とW主演のムロツヨシ“20年前の自分に教えてあげたい”
後輩への謝罪は2人の先輩を参考に
――撮影で大変だったことを教えてください。
今、後ろにテレビ東京の方がいます。だから聞こえないように言っときます(笑)。スケジュールがきついです(笑)。でも、今回は若いスタッフさんが前向きで一昔前の若者たちみたいなスタッフさんが多くて、僕が弱音を吐いてられないなって思って助けられました。
――座長として意識された部分はありますか。
いくらスケジュールがきつくても、飲み会を開くということだけですね(笑)。案外みんな出席率がいいんですよ。だいたいの人が参加してくれるので、やっぱり開いてよかったなと思いました。
――狛江はさまざまなピンチに遭遇しますが、ムロさん自身が直面したピンチと、それをどう切り抜けたのかを教えてください。
いろんなピンチがありましたけど、役者人生の中では、僕が作演出した4人舞台で、1人が全くせりふが出てこなくなったことがあります。私は出番ではなかったからずっと袖から見てるしかないですね。1分、2分とたって、お客さんもこれはどうしたんだ?みたいな感じになって。
結局、彼ははけてきてしまって、手が震えながら楽屋で台本見てるわけなんですけど、それよりも大変なのは取り残された役者ですね。2分の間の後に1人で取り残されてるわけですから。 それを見ながら、明日はわが身だな…と思いましたけど、僕のやることは「落ち着いて下さい。何とかなりますよ」と落ち着いたふりをすることぐらいで。
何とか彼も戻ってつながったんですけど、その後の僕の出番で「おい大丈夫か?」って言っただけで笑いが起きたんです。人生、何とかなるもんだなというのは、勉強させていただきましたね。
――また、狛江はよく土下座もしますが、ムロさん流の謝り方がありましたら教えてください。
これは2人の先輩がやっていて、まねしてやるようにしていることなんですけど、例えば、お酒の席で後輩に言い過ぎてしまったら、翌日、朝8時台に連絡するんですね。「昨日、飲みに来てくれてありがとう。また飲もうね」って。そんなふうに言ってくれたら、先輩のこと許せるじゃないですか。昼ではダメなんでしょうね。朝一っていうのが大事なんだと思います。いつも8時台なんですよね、荒川良々と阿部サダヲは(笑)。