上川隆也、フェンシングに初挑戦「古い歴史を持つスポーツにどこか懐かしさを感じた」
美村里江コメント全文
――「遺留捜査」シリーズの印象は?
初めて「遺留捜査」を拝見したのは「season2」でしたが、糸村さんの浮世離れした刑事像に衝撃を受け、一気に引き込まれました。「またまた“愛され刑事キャラ”が誕生したな」と思っていたら、やはり皆さんからの支持も厚く、シリーズも長く続いていらして…。今回、そんな人気シリーズに声を掛けていただいて本当にうれしかったです。
糸村刑事はひょうひょうとしていて半分、妖精みたいな人(笑)。“妖精”の度合いを上げると最後の説得力は落ちてしまいかねないのに、上川さんは絶妙な配合で“キレ者”の部分を残していらっしゃるので、ラストの説明もすとんとふに落ちましたし、今回、あらためて上川さんのすごさを実感しました。
――牧村桃子役を演じるにあたって大事にしたことは?
脚本を読んで、とてもぜいたくな役柄だなと思いました。桃子は才女であり、母親としても頑張っていて、過去にトラウマもあり、フェンシングが趣味と、さまざまな面を持っています。
最初は全ての面を思いきり演じたらバランス悪くなってしまうかなと思ったのですが、今まで見てきた「遺留捜査」を思い返したら、それでいいのだなと思えてきました。
糸村さんがいると、他にちょっと不思議な人がいても許されるといいますか、遊び心を持ってもいい役なのだなと思えました(笑)。それに、とにかく脚本が素晴らしく、このラストを迎えるならばどんなふうに演じても大丈夫だなと感じたことも大きかったですね。
今回は脚本、そして糸村さんの包容力に甘えて、思いきり楽しんで桃子を演じました。桃子だけではなく、魅力的な登場人物が数多く登場するので、幅広い立場のみなさんの心に響くドラマになっていると思います。
――フェンシングに初挑戦した感想は?
フェンシングは騎士道から生まれたスポーツでありながら、どこかダンスみたいな印象もあり、不思議な競技だなと常々思っていたのですが、まさか自分がやることになるとは…(笑)!
撮影時に些細なことで気が逸れてはいけないと思い、剣やグローブを自宅に持ち帰って、時間の許すかぎり何度も手になじませたりもしました。京都での撮影だったのでエペの剣と一緒に、東海道新幹線にも乗りましたよ(笑)。そのかいあって、糸村と桃子のキャラクター性が垣間見える、迫力あるシーンになったと思っています。