神秘とイリュージョンの魔術世界…音楽劇「ロード・エルメロイII世の事件簿」開幕
役者によるキャラクター再現、映像と音で作る世界観
2.5次元舞台は、いかに原作の世界を表現するのかがファンに問われるところになる。
特に「ロード・エルメロイII世の事件簿」は先のアニメ化が秀逸だっただけに、そこでの作品イメージを強く持っている方も多くいるだろう。
それを、リアルのものとしてどのように見せてくれるのか。幕を開けた舞台上には、期待以上の驚きの世界観が作り出されていた。
大型舞台装置とスクリーン映像で表現する、剥離城アドラの迫力。音と光、イリュージョンが随所に組み込まれ、ロード・エルメロイII世役・松下優也、グレイ役・青野紗穂、ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト役・玉置成実、ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ役・浜崎香帆(東京パフォーマンスドール)らキャスト陣は、ビジュアルイメージはもちろん、声、立ち居振る舞いでキャラクターを実在のものとして存在させ、世界観への没入度を高めていく。
主演の松下は長身も相まってロード・エルメロイII世ははまり役であったが、それに引けを取らず印象的だったのが、青野が演じるグレイであった。
どこか寂し気な雰囲気を常にまとい、ロード・エルメロイII世との師弟感も原作そのままであると感じられた。
ちなみに、物語終盤に向けて魔術演出は激しさを増していき、原作ファンが期待しているであろう見せ場もしっかり用意されている。舞台装置も駆使した演出は、ぜひ劇場で見てもらいたいところだ。
<公演日程>
■東京公演 2019年12月19日(木)~23日(月)なかのZERO
■大阪公演 2019年12月26日(木)~28日(土)サンケイホールブリーゼ
■福岡公演 2020年1月11日(土)、12日(日)久留米シティプラザ
■東京凱旋公演 2020年1月17日(金)~19日(日)新宿文化センター
(C)三田誠・TYPE-MOON / LEM STAGE PROJECT
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