市川海老蔵が信長演じる襲名記念ドラマに続報! 今川義元に三上博史、母・土田御前に黒木瞳
三上博史コメント
このたび、今川義元を演じさせていただくことになりました。これまで、実在の人物を演じる機会は何度かありましたが、その都度、神経をすり減らしてきました。野口英世、宮沢賢治、中原中也、安倍晴明、鳥羽上皇、どなたにもお会いしたことがないのはもちろん、史実は断片しか教えてくれません。一人の世を生きた人物として、そしてその時代背景を皆さまに体感していただくには、どうしたらよいのか? それぞれの魂から叱責されないように、ありったけの想像力と直感と大胆な表現を駆使して、今回、今川義元に臨みます。織田信長を演じます市川海老蔵さんとは、初めてご一緒しますが、撮影のその時、そこに、ぼくらではなく、織田信長と今川義元がふわりと立ち現れればよいなぁ、と心から願っています。
黒木瞳コメント
――今回の話が来たときの感想
昨年10月、市川海老蔵さんと、舞台「オイディプス」で、妻でありでも本当は母だったという役を演じておりましたので(お話がきたときは)何となくしっくりきました。市川新之助さんの時代から拝見させていただいていたこともあります。今回、母親役を演じさせていただいて光栄です。
――役を演じるに当たって気をつけたことなど
土田御前は、鬼才な信長をどう扱っていいのかわからない…どうしても弟の方に愛情が偏ってしまう母親で、そんな二人の息子との距離感を大切にしました。
――海老蔵が演じる“織田信長”について
海老蔵さんが信長と伺った時に、“視聴者の方はこれを待っていたのでは?”と思いました。“敦盛”のシーンも、華麗に舞うところに海老蔵さんならではの人間の業のようなものが入っていくのでは、と思いますので楽しみにしています。
――視聴者に向けて見どころを
数々映像化されている“織田信長”の中でも、今回は“桶狭間”に集約されているところが、最大の見どころだと思います。“うつけ”と言われた信長が、家臣をまとめて今川にたち向かっていく。そこまでの過程が描かれていることがとてもわかりやすく、“信長”という人物を描いていると思います。
プロデュース・高井一郎(フジテレビ第一制作室)コメント
このドラマで今川義元が体現するものは、単なる一人の武将ではなく、圧倒的な権威としての時代の象徴です。武士(もののふ)のか烈が高貴な薄衣をまとったかのような存在感を、と脚本の大森寿美男さんと考えていた時に、河毛俊作監督から最初に出たお名前が三上博史さんでした。実際にお会いしてみて、監督の目に間違いはなかった!! と思いました。全く新しい、底知れない今川義元が三上さんによって生まれると思います!
土田御前は、謎多き女性とされています。信長を疎んじ弟・信勝を溺愛したという説もあれば、信長やお市の方の遺児たちの面倒を親身にみたとされていたり。また、尾張の虎と恐れられた、信長の父・織田信秀の正室として、織田家の躍進の内助の功を尽くしたり。そんな、女性らしさの中の剛性、であったり、母性の中の狂気、たおやかさの裏の激情、といった、共存する二面性三面性を、黒木瞳さんなら、軽やかに、そして凛と演じてくださるものと信じています。
あらすじ
1560年、清洲城。27歳の織田信長(市川海老蔵)が「敦盛」を舞っている。同じ時、今川軍の先鋒・松平元康(後の徳川家康)は織田軍の砦の前で、その采配を振るう時を待っていた。駿河の総大将・今川義元(三上博史)が織田家の領地・尾張を我が物にするべく、二万の大軍をもって侵攻してきたのだ。
前夜、今川軍に対抗する策を訴える家老衆をあしらった信長は、翌早朝にたった5人の小姓を従えて清洲城から姿を消した。恐れをなして逃げたのだという生母・土田御前(黒木瞳)に対して、濃姫は決して逃げたりはしないと言い切り信長の身を案じる。
信長は木下藤吉郎など信用できる者たちを動かし今川軍の情報を集め、義元が大高城に向かうのではなく、織田信長軍と戦う構えで桶狭間にいることを突き止めた。やがて、織田軍本陣に家老衆が軍勢を率いて現れたが、その数は二千ほどで、今川軍との差は圧倒的だった。
二万VS二千。果たして信長はどんな戦略でこの大軍に立ち向かうのか。奇跡の戦いが今始まろうとしていた。
今夏、フジテレビ系で放送