「死役所」倉地Pが制作秘話を語る!松岡昌宏らキャストとは『何度も役について議論を』
松岡昌宏らキャラクターの背景を聞き、入念な役作りを
――松岡さんをはじめ、レギュラーキャストの方々との撮影はいかがでしたか?
あずみ先生に全キャラクターのバックボーンを教えていただいて、それをヒントにしながら、内面を作り上げていきました。撮影に入る前に、松岡さんとは何度も役について議論しました。髪型一つとっても数回話し合いしましたし。
あとシ村は、張り付いたような笑顔のキャラクターですが、やり続けると実写としては成立しないと思います。松岡さんはシ村を演じる上で、感情を無にすることであの笑顔を作ってくださったんです。
原作のビジュアルに寄せたと言えば、松本まりかさんのニシ川も。髪型とホクロの位置を何度も相談しましたね。松本さんとは、「神酒クリニックで乾杯を」(2019年、BSテレ東)でもご一緒しましたが、台本に書いてない“余白”すらも提案してくれる女優さん。役に向ける熱量がすごいです。
――特に印象的な回やシーンを教えてください。
「カニの生き方」は、原作でも特に好きだったエピソードです(7月8日[水]放送予定の第6話)。映画「溺れるナイフ」(2016年)での重岡大毅(ジャニーズWEST)さんの芝居が大好きで、最初から重岡さんが高関役を演じてくれたらいいなと考えていました。相方・佐尾(中島歩)が死んだ後の追悼ライブのシーンは、印象に残っています。
重岡さんのやり方だと思うんですが、ドライリハーサルではセリフに熱を込めて言わないんです。ドライで1度ガツンと演じてみる役者さんもいますが、重岡さんは本番になった途端、あそこまで感情を持っていけるのはプロだなと思いました。号泣演技をした後も、エキストラさんへ挨拶していて、周りのことも考えられる方なんだなと。
あと、気付いた方もいるかもしれませんが、“カニすべからく”のネクタイがカニ柄になっています。再放送では各話、細かいところまで注目してください。
毎週水曜深夜0:12-0:52
テレビ東京系ほか
出演:松岡昌宏 黒島結菜 清原翔/松本まりか でんでん
倉地雄大プロデューサー
1988年愛知県出身。2014年テレビ東京入社。
ドラマプロデューサーとして、「死役所」「電影少女」シリーズ「Aではない君と」「居酒屋ふじ」「銀と金」など話題作を手掛ける。