「死役所」倉地Pが制作秘話を語る!松岡昌宏らキャストとは『何度も役について議論を』
“生き方”に向き合ってほしい
――今だから明かせる裏話はありますか?
第8話の「あしたのわたし」は虐待が題材のため、当初取り上げるか悩んでいました(7月22日[水]放送予定)。ドラマ化に向けて話し合いをしているとき、似たような事件が実際に起きていたこともあり、この放送で不幸な出来事を招くことになったらいけないと思ったからです。ですが、あずみ先生が「きちんと虐待に向き合って、テレビドラマとして世の中に伝えてほしい」と後押ししてくださって、挑戦することになりました。
佐々木みゆちゃんが演じた凛は、虐待死しても母親のことが大好きなんですね。それをシ村が、「ただの洗脳でしょう。世の中には、子供を自分の所有物のように考える親もいますからねぇ」と言うんです。そのセリフを最も際立たせるために、全体の物語を作っていきました。
あと9、10話は終わっていない原作をどうまとめるかで悩みましたが、誰かにとって善であることは、誰かにとって悪であるということが伝えられたかなと(7月29日、8月5日[水]放送予定)。ただ、視聴者の皆さんが、あの終わり方では納得いってないだろうなとも感じます(笑)。ありがたいことに「続編してほしい」という声もたくさんいただくので、叶うならやりたいですね。
――最後に視聴者へメッセージをお願いします。
このドラマは、“死”にフォーカスを置きながら、“生”について考えさせられる作品です。初めて見る方も、二度目三度目の方もドラマを楽しみつつ、自分の生き方に向き合い、さまざまなことを感じてほしいです。そして、原作にはまだまだすばらしいエピソードがたくさんあるので、漫画も読んでいただきたいです!
毎週水曜深夜0:12-0:52
テレビ東京系ほか
出演:松岡昌宏 黒島結菜 清原翔/松本まりか でんでん
倉地雄大プロデューサー
1988年愛知県出身。2014年テレビ東京入社。
ドラマプロデューサーとして、「死役所」「電影少女」シリーズ「Aではない君と」「居酒屋ふじ」「銀と金」など話題作を手掛ける。