長編を撮りたかった土屋「仕事と、本当にやりたいことは強くリンクしていないのかも」
――本作を撮る上で、何か参考にされた作品はあったのでしょうか。
「直接反映されているかどうかは別として、参考にした作品はたくさんあります。例えば、バリー・ジェンキンスの『ムーンライト』とか、サフディ兄弟の『神様なんかくそくらえ』とか、あとはダルテンヌ兄弟の作品とか。特にサフディ兄弟の作品はそうですけど、登場人物に全然共感できなくても、スクリーンに釘付けになって、観ざるを得なくなっていくような作品にしたいという思いはありましたね」
――長編映画を撮りたいという思いは、ずっとあったんですか?
「それはずっとありました。いつか長編を撮りたいと思って、いろいろアイデアは考えてきましたけど、なかなか実現までもっていくのは大変なので」
――CGをはじめとする最新テクノロジーにも精通している土屋監督ですが、本作にはその要素はほとんど入ってませんよね。必要としなかったというのもあるんでしょうけど。
「もともとCGを始めたのは、友達もいなかったし、一人で映像を作る上でそれが手段として現実的だったからなんですよ。だから、そこに関して強いこだわりがあるわけではなくて。今作の話をいただくきっかけとなったRamzaさんの音源を使った短編映像も、普段は広告の仕事が多いので、毎年1本くらいは自分が本当に作りたい作品を作りたいというところから生まれた作品でした。なので、自分が映像で仕事としてやってきたことと、自分が本当にやりたいことというのは、そこまで強くリンクしていないのかもしれませんね」
■映画「花と雨」HP
https://phantom-film.com/hanatoame/
出演:笠松将
大西礼芳 / 岡本智礼 / 中村織央 / 光根恭平 / 花沢将人 /
MAX / サンディー海 / 木村圭作 / 紗羅マリー / 西原誠吾 /
飯田基祐 / つみきみほ / 松尾貴史 / 高岡蒼佑
監督:土屋貴史 原案:SEEDA・吉田理美
脚本:堀江貴大・土屋貴史
音楽プロデューサー:SEEDA
製作:藤田晋・中祖眞一郎
制作プロダクション: P.I.C.S. 配給:ファントム・フィルム