オーディションでやたらとキレていた笠松将は「良い意味でめんどくさい人(笑)」
――主演の笠松将さんは、どのように決まったのですか?
「オーディションで、笠松さんはやたらとキレて帰っていったんですよ(笑)。その感じが、脚本の吉田のキャラクターに近いところがあって。背が高かったので、元々は吉田役で来てくれていた訳ですらなかったのですが、その時のお芝居もとても印象に残っています。最初はSEEDAさんの容姿に似てる役者っていう考えもあったんですけど、そもそもそんな人はなかなかいないし、脚本のイメージを体現できる人という基準で彼にお願いすることにしました。実際に撮影に入ったら、良い意味でめんどくさい人でしたけどね(笑)。若さがそのまま出ているというか。でも、きっと彼のその感じもこのキャラクターには合っていたと思います」
――オーディションの基準には「ラップが上手にできるか」というのはなかったんですか?
「SEEDAさんが『ラップなんて誰でもできるから』と言っていて、天才がそう言うならその通りなんだろうと(笑)、そこはほとんど重視しませんでした。ただ、やってみて気づいたんですど、役者とラッパーって相性がとても悪いんですよ」
――というのは?
「役者はある意味でものを入れる器なので、優れた役者だったら練習をすればラップの完コピはできると思うんですよ。でも、ラッパーって自分の内にあるものを吐き出す職業じゃないですか。なので、完コピができれば、それが正解というわけではなくて。あと、笠松さんのヴァースはSEEDAさんがすべて書いているんですけど、フローの仕方は撮影直前まで届かないことがあって、そういう点でも大変でしたね(笑)」
――でも、笠松さんは普通の演技だけでなく、ラップのシーンも見事でした。
「撮影の最後の方は、SEEDAさんも『大事に歌ってくれればそれで良いです』って言ってました(笑)」
■映画「花と雨」HP
https://phantom-film.com/hanatoame/
出演:笠松将
大西礼芳 / 岡本智礼 / 中村織央 / 光根恭平 / 花沢将人 /
MAX / サンディー海 / 木村圭作 / 紗羅マリー / 西原誠吾 /
飯田基祐 / つみきみほ / 松尾貴史 / 高岡蒼佑
監督:土屋貴史 原案:SEEDA・吉田理美
脚本:堀江貴大・土屋貴史
音楽プロデューサー:SEEDA
製作:藤田晋・中祖眞一郎
制作プロダクション: P.I.C.S. 配給:ファントム・フィルム