「ウロボロス」個性派俳優に直撃!ムロツヨシ(2)
【「ウロボロス」個性派俳優に直撃!ムロツヨシ(1)より続く】
――付き合いの長いムロさんから見て小栗(旬)さんってどんな人ですか?
例えば「今からザテレビジョンの取材に行くんだけど、何か言ってほしいことある?」って、彼に聞くと「じゃあ『小栗旬は現場での立ち居振る舞いが神だ』と言っておいて」、と平然と言う男です(笑)。しれっと。彼はそういう男です(笑)。
――事前に仕込みがあるんですね(笑)。
はっはっは。そうそう(笑)。それも真顔で言うんだからすごいですよね。彼は彼なりに芯があってそこに立っていますから。でも、イチ役者としても本当にすごい男ですよ。今作に関してはイクオ役の生田(斗真)くんをしっかり支える役目を担っていますし。結構普段は真ん中に立つことが多い役者ですけど、今回に関しては生田くんをしっかりと真ん中に据えて、それを支える役に徹している。2人で立っているように見えて、生田くんがちゃんとセンターに立つように、ブレないで演じています。小栗くんはそういう男気もあるんですよね。
――「ウロボロス」では共演シーンが全然ないと思うんですが、生田さんはどうですか?
そうそう、生田くんとは全然絡みがないんです。共演したいんですけど、今回は一切会わないんですよね~。お芝居では「うぬぼれ刑事」(TBS系)でかつて共演しましたが、それも少しのシーンだけでしたし。「ウロボロス」での生田くんに関しては、特に原作に対する思いがとても強い。僕もその思いをくんで参加させてもらっているので、僕なりに彼を支えたいなとは思っています。ヘタに遠慮するんじゃなくて、キャスティングされた以上は自分の演技をしっかりとして、参加する意味というものを生田くんに提示できたらいいなと思っているところです。
――そんなお三方。生田さん、小栗さんとムロさんが舞台裏で裏話をする副音声が大好評でした!
いやぁビックリしましたね。あれが話題になるとは思っていなかったので。3人とも副音声に関しては2回とも手ごたえなしの顔をしていましたから。副音声の録音が終わった後、みんな帰りは暗かったんですよ。かといって録り直してもまた同じことが起こるだろうと思っていましたから。1本目が終わり、2本目が終わって、話題になってニュースにもたくさん取り上げていただいて。「本当にありがたい話だね」って小栗くんとも話していたんです。全く実になる話をしていないですからね!知らない人の話とか、他のドラマのエピソードとか、僕に関しては氷室京介さんに似ているんじゃないか?とかね(笑)。本当にドラマについての話をしていないので、あれを聞いていたらドラマの内容は入ってこないですよね。吉田羊さんからも個人的に言われたんです。「面白かったけど、全く内容が入ってこない。これは苦情ですよ!」って怒られました(笑)。
――そういえば挿入歌いじりも激しかったですよね(笑)。
そうそう!「マナセファン」ね(笑)。あれ、本当の歌詞は「マナセファン」じゃないんですよ。だからいつか歌手の方に怒られるんじゃないかとヒヤヒヤしています。僕だけ勝手に「マナセファ~ン♪」とか言っていただけなので(笑)。
――ラジオみたいなノリが受けたんでしょうね。
良かったですよね、初の試みで。番組の公式コメントも素敵でした。「話題作りかもしれないけど、思いついたことをやる姿勢がいい!」みたいなコメントもあって、そういうファンのうれしいコメントに後押しされました。
――また楽しみにしています。そして今回演じられる深町は竜哉を崇拝し「兄貴、一生ついていきます!」みたいなキャラだと思うんですが、ムロさんにはそんな方はいますか?
いや、僕にはそういう存在はいないですね。尊敬する先輩は何人かいて、ご飯とかも行くことはありますが、ここまで言われたら絶対!みたいなことはないです。右と言われたら右、左と言われたら左、という存在はいませんよ~。どうしても自分の意志が存在してしまうので。深町の場合は竜哉の前では自分の意志を出すということをしない、と自分で決めているので、全て竜哉の意志で動いています。ただ、見どころとして3月6日(金)放送の第8話で、お願いごとというか、自分の意志を竜哉に伝えるシーンがあるんです。たぶんドラマを通して初めて竜哉にものを言う。文句というほどではないんですけど。ただ表に出さないだけで、竜哉の変化にも気づいている。実はこの人はただのヤクザではない、野心を持ってこの場所にいるんだ、ということを何となく感づいているんでしょうね。ここまでそばにいる人間ですから。だけど、竜哉に対する疑問を表に出さないで、見守るという言い方もちょっと違う気がするんですけど、そっと見ている。尊敬しているからこそ信じているし、好きなんでしょうね。そんな中で、ちょっとした感情を彼に伝える場面があって、そこは自分なりにも結構大事に演じさせていただきました。
――確かに、竜哉から指令の明確な意図なども言われていないですもんね。
そう、ないんですよ。「理由はあえて聞くな」ということまでしっかりと命令を聞くので、本当だったら何かお願いされたら「何でこれをやらないといけないの?」ってなるでしょう?その方がやる意味もあるし。でも、それが一切ないので、なぜやらなきゃいけないのかとかは考えない。“竜哉の命令は絶対”という考えで深町は生きているので。そう考えるとそこまでの関係を築いているのってすごいですよね~。そこまで忠実になるのかな~って思いますね!
【「ウロボロス」個性派俳優に直撃!ムロツヨシ(3)へ続く。同記事は3月6日(金)午後6時に配信予定】
毎週金曜夜10:00-10:54
TBS系で放送